.. ページ20
山田「Aー、今日バイト？」
「ないですよー」
山田「マクド、行こ」
「はーい」
このやり取りも、何回目だろう。
今月中旬にテストがあるから、
6月はテストが終わるまで部活禁止期間。
偶然、廊下であって、
「マクドで勉強せん？」って誘われた。
意外に、健人先輩真面目やから。
別にマクドやなくてバイト先のこともあるし、
誰もいない教室のこともあるけど
ここ1週間、放課後はずっと健人先輩と居る。
お互いイヤホンしてるし、
ほんとにただ、同じ場所で勉強してるだけやけど。
山田「…雨か。傘入れて」
「またですかー？」
山田「ええやん。傘もってくるんめんどいし忘れるし
てか朝降ってなかったら持ってこーへんもん」
「屁理屈。」
山田「うるさい。あ、今日からやで、マクドの新作」
「え、じゃあ混んでますかね？」
山田「かもな…いたちにする？」
「健人先輩遠くないですか？」
山田「大丈夫。今日兄貴に駅になら迎えに来てもらえるから。
いたち、いこ。」
.
カランコロン…
大村「いらっしゃいま…あーー！健人！久しぶり！」
山田「言うて先月会ったやん」
健人先輩とジーニー。
すーちゃん先輩の紹介で仲良くなったってことは聞いてた。
大村「奥の席空いてるから。
もし注文決まってたらここで聞くけど…」
山田「じゃあ、シトラスティーとモンブラン。」
「私アイスティーとモンブランで」
大村「あいよ。じゃあ後で持ってくね」
山田「はーい」
ほんとに、ただ同じ場所で勉強してるだけ。
休憩がてら話すこともあるけど…
しかも結構、気か散るんよね。
…好きな人と、勉強、とか。
でも家でじゃできんから。
大村「はい。お待たせ」
山田「ありがとー」
大村「これもあげるね」
「あ、試作中の？」
ジーニーが持ってきたのは、
ナフキンの敷かれたカゴに入れられたポテトチップス。
その辺のスナック菓子とは違うオシャレなやつ。
濱家さんの奥さんの提案で、今新メニューとして開発中のものだ
大村「ソースとかも考え中やから、なんか案あったら教えて欲しい
健人も！」
山田「ケチャップ」
大村「フライドポテトちゃうのよ。」
山田「お前、聞く相手間違ってんねん笑」
大村「自覚すんなw」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七 | 作成日時：2020年4月24日 4時
