Melody of Memory of Jade green (ページ17)

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Jun ページ17

大村「…暇やな」

「せやね…」

今日はジーニーと2人のシフト。

一応濱家さんは上の休憩室にいる。

にしても、今日は天気が悪いからお客さんが来ない。

無駄にお皿を拭いたりコップを拭いたり。

窓に目をやれば土砂降りの雨。

そろそろ日も落ちてくるし…

梅雨入りもそろそろだろうか。

大村「Aはさ、好きな人とか居ないの？」

「え？何、急に」

大村「暇な時する事ったら恋バナやろ？」

「え、そうなん？笑」

大村「因みにどうなん？」

「好きな人…ねぇ」

好きな人、誰やろって考えてる時点でいないんだろうけど

そもそも、好きな人ってなんやねん、と思う。

いなかった訳では無いけど、

高校生ともなれば、小中学生の好きとは違う。

「私の好きな人、誰やと思う？」

大村「え？おるん？」

「いや…居らんけど。私って誰が好きなんやろって思って」

大村「洲崎？」

「すーちゃん先輩は普通に好きやけど…違うよ多分。

私、あんまり好きとか分からんのよ」

大村「好き…は、まぁ…一緒にいたい、とか

目で追っちゃうとか、話したい、とか

色んなこと知りたい、とか

そのうちAにも出来るよ、何か一緒にしたい人」

何かを一緒にしたい人、

「そういうもんなんかなぁ…

そういう、ジーニーは？」

大村「俺もおらん。」

「じゃあ、、どっちが先に出来るか勝負だね」

大村「負けるきせんわ」

「何を言うとるん笑ジーニーやで？ジーニー」

大村「失礼なー！なめんなよ？俺中学んとき彼女おったし！」

「はいはいはいはい」

ふと、窓に目をやると相変わらずの雨。

ゆりやんは、恋愛は楽しい、って言ってたけど

楽しいのかもよくわかんないし、

ギター弾いたりとか、部活に行ってる時の方が楽しい。

＿＿俺と弾き語りコンビくんでくれませんか？

ふと、思い出した健人先輩の言葉。

まだ弾き語ったことは無いけど、健人先輩と居るのはとても楽しい。

ギター弾いたり歌ったり、

ふざけ合ったり喋ったり。

部活のある放課後を楽しみにしてる。

健人先輩、今日何してるんやろ。

すーちゃん先輩が今日バンド練らしいから

ってことは健人先輩もバンドか…

…かっこよかったなぁ、ライブ。

思い出されるのは、あの日の事だった。