4000 ~short story~

喧嘩するほど仲がいい Hiroki.T ページ14

「はーーー？だったらわざわざ後から言わなくて良くない？」


都築「言って欲しいって言ったのそっちだろ」


「行く前に分かってたなら言ってって言ったけど」


都築「わかってたから言ったんだよ」


「それ普通、行く前に行くでしょ」




ひーくんが、昔の友達と飲みに行ったらしいんだけど


そこに元カノがいたって話。


もし、そういう場所で元カノが居たら


なんか嫌だから言って欲しいって言ってはいたけど


事後報告するから…カチンときた


分かってたなら言って欲しかったし


事前に言わなかったら言わなかったで


そのままにしてくれれば良かったのに


どうせ気づかないんだから。


後付けされたことが元カノとなんかあったんじゃないか


って思ってしまってイライラする




都築「もし言ったところでどうなってたの」


「そうなんだって。隠されることが嫌なの

なんかあるんじゃないかって」


都築「いや、言ったじゃん」


「後付けの方が何かありましたよ感凄いから

あらかじめ言っておいてってことなの」


都築「なんもねぇって」


「…そんなことはわかってるよ。

でも、やなの。言っておいてほしかったの…」




なんでこんなめんどくさいことしてんだって思って


不意に虚しくなって、


こんなんだから、めんどくさいから、


いつか浮気されるんじゃないかなんておもっちゃって


思わず泣いてしまった。


……めんどくさい。最高にめんどくさい。自分が。




都築「ごめんA…」




ふいに、抱きしめられた。




都築「ごめん、最初にいえば良かったな…。

わざと言わなかったわけじゃないし、忘れてただけなんだ

元カノとは何も無いし、仲良かったグループのひとりだけど

もうなんともない。向こうだって彼氏持ち。

俺はAが好きだよ。

Aだけ、好き。大好き。

ごめんね、今度は言うの忘れないようにするから…」




なんでこの彼氏はいい彼氏なんだ。


なんであんなに怒ったんだろ。


そもそも、浮気なんてする彼じゃないってわかり切ってるのに


なんであんな、元カノと飲む時は言え、とか


信用してないみたいな…




「私こそごめん。絶対何もないってわかってるのに…

元カノさんにヤキモチ妬いちゃった。

ひーくんのこと信用してないみたいなこと…

本当は信用してるし、大好きだから…」


都築「これで仲直り？」


「そうだね笑」

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