【H×H】メフィスの天秤 (ページ23)

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Happy Birthday! 1 ページ23

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Aはかねてより、この日の為に準備していた。オーブンを見つめる彼女の顔は至って真剣である。
やがてオーブンから音が鳴ると、Aは中に入っていたものを取り出す。

「よし、大丈夫そうだな」

Aが何を作っているのかというと、ケーキである。
実は今日はヒソカの誕生日なのだ。
部屋を出たところにある、受付のお姉さんがこっそり教えてくれた。

そしてなんと都合の良いことに、本人はちょっと遊んでくる、と出掛けて行ったのだ。
Aはこれがチャンス、と部屋にあるキッチン(捏造です)で所謂お誕生日ケーキを焼いていた。

両親の誕生日に毎年作っていたので、基本的に家事は壊滅的なAでもケーキだけは焼く事が出来た。

あとは、焼けたスポンジケーキを冷ましてクリームやらトッピングをするだけ。
テレビでも見て冷めるのを待とうとAはソファに座ったものの、テレビを付けながら眠りこんでしまった。

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「…？」

部屋に戻ったヒソカは部屋中に漂う甘い匂いで、一瞬部屋を間違えたかと思い、部屋の番号を確認した。

番号は合っていたので、そのまま中に入るとテレビをつけたままソファで無防備にすやすやと眠り込むAがいた。

今度は一体何したんだ、と思いながら匂いの元を辿ると、ケーキクーラーの上にスポンジケーキが置いてあった。

「…あぁ、そういうことか。」

Aが何をしたかったかを察すると、ヒソカは静かに部屋を出た。

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