出口…03 ページ4
叫び声が響いた
「だからさっきから言っているでしょう。俺は“男”です！」
「嫌々、信じられないから！」
「信じて！ というか貴方は誰ですか」
「俺はレオナルド・ウォッチです！」
「……あぁ、そうなんだ」
「キミは聞いておいて、興味をなくすんだね」
「聞いただけなんで」
そしてその場が静まり返る
沈黙を破ったのが…
───ガチャ
扉が開く音だった
そこにいたのは背が高くて、顔の怖い、犬歯が特徴なめがねだった。
その人の後ろにも包帯グルグル巻の人もいた
「人口密度が…」
「ん？ そちらは？」
あ…、怖い顔の割には紳士的なんだねこの人
誰かと違って…
「ああん？ 何俺の顔見てんだよ！」
「別に」
…なんか、疲れたな
「コホン。それで話を聞かせてくないかな」
ここでその本題にいく？
みんな俺のこと見てるし、ガン見だよ…。
「あー…実は、」
真実を言ってもどうせ信じないなら嘘言えばいいよね。“どうせ”笑われるだけだ
「ここに来た経由…というのでしょうか。そこのところだけ記憶が抜けているんですよ…」
苦笑いを溢す
うん、間違ってはいないよ…ね？
「来て早々追いかけられるし、身を潜めているとザップとやらが叫びだして気づかれるし…お金はないしで…途方に暮れていたところ、スティーブンさんに拾われました」
「ちょっ、俺が悪いみてーな言い方すんじゃねーよ！」
「煩いっすよザップさん！」
簡単に話した、というかそのまんま嘘偽りなく…話した
さぁ…、信じたか？
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作者名：野良猫ちゃん | 作成日時：2016年3月24日 2時
