出口…02 ページ3
「名前、言ってなかったな。俺はスティーブン・Ａ・スターフェイズ。よろしくな」
「ユエ・ナイトフェザーです」
外国にいるなら、外国人らしい名前にしとかないとね。後々めんどくさい
それに、偽名の方が楽だしな
スティーブンさんに着いていくこと五分くらいだろうか
とある場所にやってきた
≪ライブラ≫
「そこに座って」
「…はい」
素直にソファーに座ると、俺の向かいにスティーブンさんも座る
この人はどこまで見抜いているのだろうか…
「で、早速だけど」
「なんなんだよ！ さっきのガキはよぉ！……あ、でも…キレイな顔だったな」
「耳元で騒がないでください！」
スティーブンさんを遮り先程みた銀髪と、肩に猿を乗せた少年が入ってきた
「……あ」
「ん…？ あああああ…っ!!」
「うっさい！」
俺をみた瞬間、銀髪の男は俺を指差しながら叫びだした。というかなんで血だらけなんだ…
怪我…というか、多分返り血なのだろう
「さっきのガキ!!」
「あー…、人違いじゃないですかねー」
「その他人事のような口調は間違いねぇ!!」
「ザップ、黙ろうか」
満面の笑顔なスティーブンは、とても真っ黒な笑顔でザップというやつに向ける
ザップはすんません…と冷や汗を流す
「新入りさんですか？」
「いや…」
「違いますよー、そんな者ではありません」
「オメー、通行人Nだもんな」
「貴方バカですか？ 名前が通行人Nな訳ないでしょう。バカですか？アホですか？クズですか？」
「ど、毒舌…」
「てんめー!! 調子乗んなー！」
俺は足と手を組む
面白いヤツを見つけた、と心の中で思いながら
「お嬢ちゃん、いい加減に」
「…お嬢ちゃん？ 誰です？」
「キミだよ」
スティーブンさんは俺を真っ直ぐ見る
俺、女と間違われてる？
なぜ…！
「女性の方が下品な言葉を使っちゃダメですよ」
「いや、待っ」
「キレイな美人は、言葉もキレイに、なっ？」
「嫌々、待ってください！」
「勿体ねーよな、ぜってぇーお前は抱かねぇけど」
ケラケラと笑いながらタバコを吸い始めるザップ
「人の、話を、最後まで、聞いてください。大人の方ならお分かりに、なりますよね…？」
ニッコォと微笑みながら、大人の方、を強調する
ここにいた三人の男たちは、サァーと青ざめた
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作者名：野良猫ちゃん | 作成日時：2016年3月24日 2時
