黒猫少女、英雄高校へと行く［ヒロアカ/文スト］ (ページ10)

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黒猫が八匹ページ10

もぐもぐと口いっぱいにケーキを頬張るA。

何処か、その姿は幼く思わず、緑谷から笑みが零れた。

口にケーキを入れたまま、緑谷の方を向いてクエスチョンマークを頭に浮かべるA。

「ふふ、何でもないよ」

『…そうか』

小さく会話を交わし、またケーキに手を付けた。

*

尻尾をゆらゆらと揺らしながら、一緒に登校するAと緑谷。

ガララと扉を開けると、皆…主に女子から詰め寄られた。

「ねね、Aちゃん達って付き合っとるん！？」

「その話、この私も聞きたいですわ！」

「うちも気になる」

Aは、いきなり詰め寄られたことに一瞬だが、毛が逆立つ。

しかし、クラスメイトだとわかったら毛はいつものように戻った。

『……別に。付き合ってない。緑谷とは…仲がいいだけ』

Aにほんの少し、好意を寄せていた緑谷はその言葉にうっ…となる。

麗日お茶子は、ニヤニヤとしたと思ったら、緑谷の背を叩き頑張ってな！と笑いながら言っていた。

Aは、また頭にクエスチョンマークを浮かべながらいつも通りに席に座った。

相澤先生がやってきて、朝のホームルームが始まる。

「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった」

「ハーイ!何するんですか!?」

生徒が手をあげ、質問する。

その生徒の名は、瀬呂範太。

「災害水難何でもござれ｡人命救助訓練だ!!」

みんなのテンションが上がる中、またもやAはさもつまらなさそうにそっぽを向いていた。

みんながコスチュームに着替える中、Aは、ロングコートに着替えた。

そのロングコートはポートマフィアの時、人を殺すとき、いつも来ていたコートだ。

勘と言うのだろうか。何かが来るように感じたAは、いつものように慣れている格好に
したのだ。

「バスの席順でスムーズにいくよう番号順で2列に並ぼう!」

「飯田くんフルスロットル…………!」

そう仕切りだす生徒は、飯田天哉と言う生徒。

緑谷は、飯田の言った事に反応していた。

A一同は、バスに乗り込む。