黒猫少女、英雄高校へと行く［ヒロアカ/文スト］ (ページ28)

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黒猫が二十五匹ページ28

「ザ・中堅って感じ!?ヒーロー科、飯田天哉！」

「VS」

「これこそ新の最強ってか！？ものの数分でゴールしてしまったヒーロー科、黒猫A！」

Aはその声と共に会場に足を踏み入れる。

会場は、客の叫び声で震え上がった。

「悪いが勝たせてもらうぞ！黒猫君！」

『…嗚呼、そうか。私だってこんなガキに負けるつもりはないさ』

鋭い目つきで飯田を見るA。

飯田の足は一瞬竦んだがAの方に向かって走る。

Aは、わざと押されているようにステージの端の方まで行く。

「おおっと！？黒猫A！負けてしまうのか！？」

『ふ…何をやろうとしているか分からんとはプロヒーローが務まるのか？』

嘲笑うようにプレゼント・マイクに言い放つA。

「シビィィィィー！」

遂に落ちるか、というギリギリのところでAは両手をポケットに突っ込みながらバク転を
しながら飯田の後ろに回り込む。

そして、軽く足でトン押せば、飯田はステージから落ちてしまった。

「黒猫A！！まさかの手を使わずに勝ってしまったぁぁぁぁぁ！！！！」

その一言に、わぁぁぁぁぁ！と会場は沸き上がった。

観客席で笑っている太宰に向けて、Aは手をひらひらと振った。

「Aｯ！！」

ダッと、帰ってきたAに抱き着く太宰。

『おお、どうした治』

「無事でよかった…」

『ふ…あんなので怪我するわけなかろう』

太宰とAの後ろにいる1－A。

「…凄いなぁ…人前でいちゃついてるよ…」

「くそぉぉぉ！太宰ぃぃ！オイラも美女の胸に飛び込みてぇぇぇぇ！！」

「漢らしいぜ…！！」

耳郎は、峰田と切島を呆れたような目で見る。

『治、次は治の番ではないか？』

「ああ、そうだった。じゃあ、A。私も控室に行ってくるよ」

『嗚呼、いってらっしゃい』

クラスメイトは、まるで夫婦がしそうな会話になぜこの二人は付き合ってないのだろう、と
不思議でしょうがなかった。