影山飛雄に嫌われた〈影山飛雄〉

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ぴょこぴょこと跳ねたオレンジ色の髪は癖っ毛らしく、彼が少しでも動くたび、一緒に揺れている。





「おれは、1組の日向翔陽！影山とおんなじバレー部！よろしくな！」

「2組のAA。よろしくね、日向くん」

「よろしく！！」



にぱっ、と嬉しそうに笑う日向くんがかわいい。影山くんとはまさに対極………撫でまわしたくなる可愛さがある。



この子が影山くんとお友達の太陽さんか………確かに太陽っぽい。てか太陽。名前も翔陽だし、似通ったところあるよね。好き。




そんなことを考えていると、日向くんは影山くんに向き直り、やや真剣な面持ちで話しかけた。



「………おい影山、Aさんとどういう関係なんだ………？ま、ままままさか、こんな可愛い人と、付き合ってるなんてことは…………、」

「はぁ！？日向ボゲェェエエエ！！！！んなわけねーだろボゲ！お前はもうホントに………ボゲ！！！」

「有り得なさすぎてもうボゲしか言えなくなってるじゃん」

「いっ、いやだって！！！影山がいっつも嬉しそうに話してるのが悪いんだろ！！！」

「Ｗhat…………？」

「「影山飛雄が英語を喋った………だと？」」

「よーし歯ァ食いしばれ」




影山くんおこなの？言ったらさすがに怒られそうなのでやめてあげた。


そんなに怒ることだろうか。日向くんと顔を見合わせる。影山くんはまた少し顔を赤くさせて、ぷいっとそっぽを向いてしまった。



「………影山、最近変だぞ。やっぱり、Aさんと…………」

「だからねぇって言ってんだろ！！ボゲ！！」

「なんの話か分からないしなんの罵倒か分からないﾀｽｹﾃ」



わたしだけが会話についていけてないんですけど！影山くんはさっきよりも更に頬を赤くさせてるし、日向くんはちょっとニヤニヤしてるし………どういう状況今これ。




「…………まぁひとまず、二人が仲良さそうで良かった」

「「仲良くない」」

「それ言う奴ら絶対仲良い定期」



ちゃっかり声揃えちゃって説得力とは。同じ部活だし、仲良くないわけないとは思うけど、やっぱり仲が良い。つい、笑いがこぼれた。




「何笑ってんだ………仲良くねぇだろ………」

「顔赤くして説得力ないよ………くくっ、面白い………、」

「！？！？！！！？！？あ、あかあかあかあああ赤くなんてねえよ！！！！ボゲ！！！」

「いや、むしろより赤くなってるけど」

「おおおおおおままままえばかかかかかか」

「なんて！？」


なんつった！？

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