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破片を二人して黙って拾う。大きいものから見えないくらい小さいものまで、あらかた拾ったような気はする。
影山くんが、その破片をゴミ箱に入れた。大きいものは新聞に包んで。
あとは、この大きな花瓶をどうするか。影山くんは取り敢えず、水を拭いて新聞に包んでいる。
「そう言えば、影山くんって今日、部活ないの？」
「ねぇよ。今日は体育館整備とかで休みだ。だから心配すんな」
口をとがらせて、彼は言った。細長い指で、綺麗にまとめる。
「いいか。この事は口外禁止だぞ。俺らだけの秘密だからな」
「分かってるよ。そっちこそバ影山発揮して間違って口滑らせないでね」
「口は滑んねぇだろ」
「もうお前は勉強してくれ」
頼むから。日常会話が困難になりつつあるから。なあ頼むバ影山。
そんな風にわたしが懇願し、影山くんがハテナマークを頭に浮かべていると、突然、後方で扉が開く音がした。
「「！？」」
二人してそちらを振り向く。見えたのは、学年主任である先生の姿。
やば、バレた――――――わたしがそう思うと同時に、一足早く、影山くんは動いた。
わたしの口を塞ぎ、素速く机の後ろに身を隠す。その一連の流れが流暢すぎて、思わず声を出すことも忘れていた。
花瓶は一応だが、学年主任の死角になっている。まず見つからないとは思うものの、鼓動が早くなった。
「まだ誰か残っているのか？早く帰りなさい」
扉の前でそんな声が聞こえる。どうやらまだ、中に入ってきてはいなさそうだ。
バレるな、バレるな――――――、そう思っていたら、突然影山くんが立ち上がった。
え、
顔を見上げる。いつもの凛とした影山くんが、そこにはいた。
「すいません。係活動長引きました。すぐ帰ります」
頭を軽く下げる。学年主任の、溜め息が聞こえた。
学年主任である彼は、腰に手を当て、ややおざなりに言う。
「全く………。授業中などに寝ているからそうやって、作業効率が悪くなるんだ。他のクラスはもうとっくに済ませて帰っているぞ」
「すんませんっした」
「これだから、部活にうつつを抜かしている脳筋は………」
はぁ？はぁ？
気付いたら立ち上がっていた。だってめちゃめちゃ、ムカつく。
「今さっき花瓶を割って、彼は一生懸命手伝ってくれたって言うのに、そんな言い方ないと思います。失礼です。謝って下さい」
「え」
「ん？」
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かくも。(プロフ) - さなかさん» コメントありがとうございます。ツンデレな影山くんを目指したので、そう言っていただけて嬉しい限りです……！ リアルのこともあり、更新はゆっくりになってしまうとは思いますが、これからもどうかよろしくお願いいたします。 (2月24日 21時) (
レス) id: 0dd49dac82 (このIDを非表示/違反報告)
さなか - ツンデレ！（胸が打たれる）・・・可愛い 影山君めっちゃ見てて楽しいです！これからも頑張って下さい‼︎‼︎ (2月23日 20時) (レス) @page21 id: c6c26cf44c (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - かくも。さん» ✉️。こんにちは！いつも作品見てます！！全作品を何回も繰り返す程大好きです！！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？ボードに返事送ってます。嫌じゃなければボード返事待ってます！これからも更新応援してます！！💝 (2月6日 19時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - コミュ障さん» コメントありがとうございます。需要しかないだなんて言葉を頂けて嬉しいです。更新頑張るので、これからもよろしくお願い致します！ (11月25日 22時) (レス) id: 52443ca11f (このIDを非表示/違反報告)
コミュ障(プロフ) - 結局優しい影山大好きすぎるぅ！更新ありがとうございますマジで需要しかない... (11月25日 21時) (レス) @page11 id: aeac63a63d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かくも。 | 作成日時：2023年11月15日 23時
