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「…………は？」
間の抜けた、呪霊の声が領域内に響く。
「え、」鈴先輩の短い声が聞こえた。
血が肺に溜まって、ゴロゴロと音が鳴る。気を失いそうなほどいたくて、つらい。
でも、勝つ道を、自分で選んだのだ。
「――――――オイ、ちょっと待っ」
特級呪霊の言葉を全て聞く前に、わたしは光速で領域内を動き回った。
文字通り、光と同等の速さだ。これが最後の領域展開になるのだ、なんだかさみしい気もする。
「〜〜〜〜〜！！！」
背中から呪霊を蹴り上げる。そして死角からかかと落としを入れて、顔面を呪力を乗せて殴り、領域内にめり込むくらいに上から蹴り上げた。
呪霊が血を吐く。
その瞬間、呪霊はわたしに刺した特級呪具であろう呪具を―――手放した。
それを見逃すことなく、呪霊に足払いをし、そのまま呪霊の肩へ脚をかける。
そして、呪具を手に取った。
「え、ちょっと、待、」
「待つとかないやろ。―――――――――アレや。道連れって、やつ？」
「ッ双刀！！！」
呪霊がそう叫ぶと、その短刀型の呪具から、持ち手の方にまで刃が生えて、ぐんぐんとわたしの喉をめがけて伸びてくる。
まぁ、けど、もう遅いというやつだ。
わたしはそのまま、呪霊の首に呪具を突き刺した。
と同時に、わたしの喉に、伸びてきた刃が突き刺さる。
「―――――――――」
喉をいかれたせいで、断末魔さえ上げられない。特級呪霊も同じようだったみたいで、そのままぐらりと後方に倒れ、塵となって消えるようだ。
一方わたしはと言うと、喉から溢れんばかりの血が吹き出す。
お腹を刺された時とは血の勢いが段違いだ。一発で、だめなところに刺さった、とわかるような。
わたしも呪霊と同じように、ぐらり、と大きく後方に倒れ、地面に背中がついた。
「星来！！！」
誰の声だろう。もはや判別もつかない。目の焦点も合わない。とにかく誰か―――それなりの人数が駆け寄ってきたことだけはわかる。
ふと、顔に水のようななにかが落ちてきた。
なんだろう。触って確かめてみたいけれど、身体なんか動くわけがないと本気で思うくらいには、指の先ひとつだって動かせない。
もしかして、涙だろうか。誰かが、泣いてくれているのだろうか、そうだといいなぁ、あはは、
せめて死ぬ時くらいはみんなの顔が見たかった、だなんて、もう遅いけれど。
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星音(プロフ) - かくも。さん» Ifでも泣いちゃいますよ｡なりチャでも死んでたら号泣ですね｡ほんとifでよかった｡はい､これからもよろしくお願いします！ (1月2日 13時) (
レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - 星音さん» コメントありがとうございます。Ifとはいえ、一回書いてみたかったんですよね………そう言って頂けて嬉しいです、成りチャなどではまだ生きてますので、これからもよろしくお願い致します！ (1月2日 12時) (レス) id: 447326c752 (このIDを非表示/違反報告)
星音(プロフ) - 星来ちゃんが､死んじゃった……｡泣けない鈴の代わりに私が沢山泣いちゃいました (1月2日 10時) (レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - jyudo0517さん» こちらこそありがとうございます……！奈穂ちゃんと星来には普通の女の子としていっぱい喋って頂きたかったので、いっぱい話してもらいました！笑 こちらこそ、これからもよろしくお願い致します！ (12月29日 19時) (レス) id: 2246c6766d (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - 奈穂が話してる………！(感動)ありがとうございます！！解釈一致です！！これからもよろしくお願いいたします！！ (12月29日 19時) (レス) @page40 id: e508273c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かくも。 | 作成日時：2023年11月4日 19時
