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――――――と、これが、数分前の、いわゆる回想と言うやつである。
皆の視線が一斉にわたしに刺さっているのがわかる。それはそうだ。だって、今わたしのお腹には、謎の呪具が刺さっているのだから。
「――――――………あ？」
かろうじて、そう言えた。なぜか術式を発動することが出来ない。首を回して後ろを見てみると、人らしきものがニヤニヤとわたしを見て、笑っている。
人かと一瞬だけ思ったが、すぐに思い直した。おびただしいほどの呪力量と操作。人型の、呪霊だ。
そして、このわたしの腹に刺さっている呪具はなんだろう。そう思う暇もなく、腹から呪具が引き抜かれて、呪霊はわたしから距離を取る。
引き抜いた瞬間に、その呪具とわたしのお腹に、どす黒い血が流れた。
お腹を触る。スーツを着ているため目立たないが、かなりの出血量だ。と。
「星来、口…………、」
叶先輩の声が聞こえて、口元を軽く擦ってみた。
するとこちらにも血が。思ったより余程出血しているらしい。
「うえ、気持ち悪ッ！！！」
傘屋先輩がそう言った。あぁ、ごめんなさい。こんなに気持ち悪いものを見せてしまって。
そう思ったけれど、すぐに異変に気付く。…………？
反転術式が、使えない。
「……………な、にを、」
「あのね、この呪具で刺したら、本体に一切干渉出来なくなるんだ」
ニヤニヤと言うその人型呪霊は、髪が短くて真っ赤だ。
「ど、うい、う、」
「ふふっ。あのねぇ、噛み砕いて説明すると、反転術式も術式を使うのも、一切出来なくなるってわけ。身体に干渉することは全て行えないの。だから君の持つ呪具で巻き戻しも無理」
「ッ、」
話を聞いている間も、ボタボタと血が滴っていく。まずいな、と思った。
傘屋先輩は血が苦手なのに。他の皆も、きっと気持ち悪いだろうに。
何年ぶりだろう。明確に今、頭の中でハッキリと浮かび上がった、"死"のイメージ。
はは、思わず笑みが漏れてしまう。しぬのかな。直感だけど、そう思った。思ってしまった。
どうしよう。術式の展開が出来ない。あいつがわたしに攻撃をしなくても、どうせわたしは出血多量でその内死ぬ。どうしよう。
そう思っていると、ふと、今日の特級任務がフラッシュバックしてきた。
そういえば、祓ったっけな。呪胎。
こんな日に痛恨のミスだなんて、死んでも文句言えないかな。だなんて、わたしはまだそんなことを考える。
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星音(プロフ) - かくも。さん» Ifでも泣いちゃいますよ｡なりチャでも死んでたら号泣ですね｡ほんとifでよかった｡はい､これからもよろしくお願いします！ (1月2日 13時) (
レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - 星音さん» コメントありがとうございます。Ifとはいえ、一回書いてみたかったんですよね………そう言って頂けて嬉しいです、成りチャなどではまだ生きてますので、これからもよろしくお願い致します！ (1月2日 12時) (レス) id: 447326c752 (このIDを非表示/違反報告)
星音(プロフ) - 星来ちゃんが､死んじゃった……｡泣けない鈴の代わりに私が沢山泣いちゃいました (1月2日 10時) (レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - jyudo0517さん» こちらこそありがとうございます……！奈穂ちゃんと星来には普通の女の子としていっぱい喋って頂きたかったので、いっぱい話してもらいました！笑 こちらこそ、これからもよろしくお願い致します！ (12月29日 19時) (レス) id: 2246c6766d (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - 奈穂が話してる………！(感動)ありがとうございます！！解釈一致です！！これからもよろしくお願いいたします！！ (12月29日 19時) (レス) @page40 id: e508273c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かくも。 | 作成日時：2023年11月4日 19時
