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「おっと。いきなり実力行使かい?」

「っ……………」





投射呪法で夏油傑のすぐ側まで近づき、蹴りを入れる。不意を突いたと思ったが、彼に避けられてしまった。手加減はしていなかったのに。





「怖い顔だね。そんな瞳を向けられる言われはないよ」

「うるさいわ」


関西弁が漏れる。と同時に、投射呪法にて周囲を音速で駆け回った。



床には山程の亀裂が入り、壁は朽ちてしまう。夏油は少しだけ目を見開いてからまた笑った。



「へぇ、面白い。私より速いだろうね。君は」


加速する。亀裂がビキビキと音を立て、地面が更に割れた。



夏油の背中に再び蹴りを入れる。彼は前につんのめるが、素速く掌で背中に触れた。



そのままフリーズする。フリーズした四角の薄いガラス板のようなものを壁に投げつけ、戻る前に再び蹴りと殴り。更にもう3発、蹴りつける。




煙が巻き上がるので、一旦退避。白い煙の中から、咳と黒い影が現れた。



「いやぁ………ここまで一方的なのは今まで生きてきて初めてかな。禪院家の誰かにすれば良かったかもしれないね」

「はぁ?意味が分からない。…………気安くわたしの家を呼ぶな。気持ち悪いわ」

「禪院星来。君に乗り替わるのも楽しそうだね。その脳さえなければ、君はもっと強くなれるよ」

「………だから、何、言って」




乗り替わるってなんだよ。さっきからどっちが一方的だか、勝手に話されて話の内容を全く理解出来ない。


夏油傑はまた笑う。四角い箱を持って。




「………まぁ良いか。取り敢えず、ここまでにしておくよ。君は後々面倒くさそうだしね」

「は?おい、ちょっと待っ――――――」

「おい」




夏油傑の低い声と同時に、馬鹿みたいに大きな龍の形状をした呪霊が、わたしに突っ込んできた。咄嗟に呪力で構えるが、勢いがあまりにも強い。


腕に牙が貫通し、血が流れるわたしに向かって、夏油はひらひら、と右手を振った。




「じゃあね。それの相手は頼んだよ」



龍が轟く咆哮を上げる。わたしは貫通した牙を引っこ抜くと、即座にそちらに反転術式をかけた。


術式を使って素速く浮く。龍に見上げられ、わたしはそのまま、頭蓋に当たる位置に呪力を多大に纏って、殴る。




また咆哮。腹に光速で蹴りを入れる。龍の身体に鮮血が舞った。


龍の砕けた腹に手を入れる。血や臓物らしき何かに、反転術式をかけた。



途端、奇声と共に龍が倒れる。すぐに顔を上げたが、夏油傑の姿は、跡形もなかった。

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星音(プロフ) - かくも。さん» Ifでも泣いちゃいますよ。なりチャでも死んでたら号泣ですね。ほんとifでよかった。はい、これからもよろしくお願いします! (1月2日 13時) (レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - 星音さん» コメントありがとうございます。Ifとはいえ、一回書いてみたかったんですよね………そう言って頂けて嬉しいです、成りチャなどではまだ生きてますので、これからもよろしくお願い致します! (1月2日 12時) (レス) id: 447326c752 (このIDを非表示/違反報告)
星音(プロフ) - 星来ちゃんが、死んじゃった……。泣けない鈴の代わりに私が沢山泣いちゃいました (1月2日 10時) (レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - jyudo0517さん» こちらこそありがとうございます……!奈穂ちゃんと星来には普通の女の子としていっぱい喋って頂きたかったので、いっぱい話してもらいました!笑 こちらこそ、これからもよろしくお願い致します! (12月29日 19時) (レス) id: 2246c6766d (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - 奈穂が話してる………!(感動)ありがとうございます!!解釈一致です!!これからもよろしくお願いいたします!! (12月29日 19時) (レス) @page40 id: e508273c49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かくも。 | 作成日時:2023年11月4日 19時

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