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「………あの、傘屋先輩の術式を聞いても、いいですか？」
「術式ぃ？」
こういう、読みにくく真意の分からないタイプからは最低限の情報を取ることが欠かせないと、わたしはそろそろ学んでいる。
事実、傘を作る術式とかならば詳細も聞いておかなければいけない。
上に報告する事例が増えても、危険分子のことは欠かさずに伝える必要があるのだ。
傘屋先輩はんー……、と考える素振りをする。そして少ししてから、腰に手を当てて言った。
「まぁ教えてもええけど、タダで聞くのはちょっとちゃうんやない？」
「………は？」
わたしがぽかん、とした顔で辛うじてそう返すと、その形のいい唇がに、っと弧を描いて吊り上がった。
「傘。買うやろ？」
右手を差し出して笑う傘屋先輩に、師匠の姿が重なったのは、もう言うまでもないだろう。
「まいどぉ〜！！いやー儲かったわ。サンキュな、ぜんっち」
「…………絶対後で禪院家に請求してやる」
手持ちがすっからかんになってしまった。代わりにわたしの手には、三本の傘型の呪具。
今は禪院家宛に送る請求書も持っていないため、仕方なく自腹で傘を数本買ったのだ。普通の傘ではなく呪具を選んだのはわたしのささやかな意地である。
後で禪院家に送る請求書の取り寄せを決めたわたしを尻目に、傘屋先輩は満足そうに笑顔を浮かべている。
まぁ、情報料だと思えば………と渋い顔で情報料には少し多すぎる額の札束を持つ傘屋先輩を見やった。
「さて。なんやったっけ。俺の術式の話か？」
「そうです」
ニコニコ笑顔で赤い傘を持つ傘屋先輩が言う。
「俺の術式は
「…………そうですね。とても」
大きさ自由、数自由で呪具が作れる………確かに使い方を工夫すれば撹乱も攻撃も防御も可能だ。彼の言った通り、とても便利で強力な術式。
上の好きそうな術式だ、とも思った。からかさお化けだなんて妖怪もいるほどだし、呪術らしい呪術。まぁ彼は上なんて気にしてはないだろうけど。
傘か―――このレベルの傘を一瞬で作り出せるなら、かなり厄介な術式になる。
手に持っている呪具の傘をちらりと見やり、わたしはそんなことを思った。
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星音(プロフ) - かくも。さん» Ifでも泣いちゃいますよ｡なりチャでも死んでたら号泣ですね｡ほんとifでよかった｡はい､これからもよろしくお願いします！ (1月2日 13時) (
レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - 星音さん» コメントありがとうございます。Ifとはいえ、一回書いてみたかったんですよね………そう言って頂けて嬉しいです、成りチャなどではまだ生きてますので、これからもよろしくお願い致します！ (1月2日 12時) (レス) id: 447326c752 (このIDを非表示/違反報告)
星音(プロフ) - 星来ちゃんが､死んじゃった……｡泣けない鈴の代わりに私が沢山泣いちゃいました (1月2日 10時) (レス) id: ad93be62fc (このIDを非表示/違反報告)
かくも。(プロフ) - jyudo0517さん» こちらこそありがとうございます……！奈穂ちゃんと星来には普通の女の子としていっぱい喋って頂きたかったので、いっぱい話してもらいました！笑 こちらこそ、これからもよろしくお願い致します！ (12月29日 19時) (レス) id: 2246c6766d (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - 奈穂が話してる………！(感動)ありがとうございます！！解釈一致です！！これからもよろしくお願いいたします！！ (12月29日 19時) (レス) @page40 id: e508273c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かくも。 | 作成日時：2023年11月4日 19時
