６人の大男と、１人の小娘。

「無くさず首から下げようね」 ページ9

Yugo side





高「じゃあ買い出しと準備で別れるか。布団とか敷いといた方がいいでしょ。」

田「布団か！忘れてた。」



今日はみんなで雑魚寝をしよう、と言い出したのはジェシー。


ベッドは明日の夜に使うことにして、

別で押し入れにあった布団を７組借りて、和室で寝ることになっている。

まあ今日はYouTubeの撮影だし。それもありだろう。



ジ「じゃあ俺準備〜。火起こしやる！」

森「あ！俺も火起こししたい！」

京「買い物とかよくわかんないし、準備の方残ろっかな〜。」


高「車出すだろうし、俺買い物行くわ。」

田「俺も買い物かなあ。」

松「じゃあ俺も買い出し。」

『かいもの！』



珍しく慎太郎とAが分かれたが、これもあり。

長旅の運転で疲れたであろう樹は、慎太郎の代わりにAと手を繋いで、

俺が運転、北斗が助手席。



松「Aが慎太郎以外と手繋ぐの久しぶりに見るかも。」

『だって繋ごーっていうの、慎太郎だけなんだもん。』

高「もうハタチなるし、手繋ぎから卒業したら？」

田「こーち、Aにそれはまだ早い。せめて、首のがま口が先だ。」



今も首から下がるがま口は、本当は７人全員が持っている。

みんなで遊びに行ったときにお揃いで買ったキャラクターデザインのもの。


まだ中学生が何人かいたから、リハやレッスンの時は少しだけお金を入れて

首から下げなくても鞄に入れたり、それこそ学校で使ったりしていた。


俺も薬を入れるためのポーチとして活用しているし、

ジェシーと慎太郎も鞄に入っているところをたまに見かける。


昔から変わらず首から下げているのはAだけだ。

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