何万回だって「＿＿＿＿。」 (ページ24)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:31,631 hit

24.Rapid approach ページ24

緑

姉「なにスマホ見てニコニコしとんの？お友達でも出来たん？」

神「うんっ！先輩やねんけど、サッカー部の部長さんでな、」

姉「へぇ～！よかったやん！」

LINEに追加された藤井先輩の名前。

今日はのんちゃんが部活やから1人で帰ろうとしていた時に、

練習着を着た藤井先輩が走って追いかけてきた。

今日話せて楽しかったからまた一緒にお昼食べよう、って。

嬉しくて、LINEまで交換しちゃって、それからずっと浮かれ気分。

" シゲには内緒な " とまで付け足されたら、嬉しさ倍増やん？

姉「どんな人？」

神「んとね、のんちゃんくらい背が高くて、カッコよくて、ちょっと冷たいんやけど、笑った顔がふにゃってしてて優しそうやねん！でな？ほんまに優しい人やってん！ともと同じようなこと考えとってさぁ…」

姉「んふ、幸せそうな顔。」

うりうり、と頬を弄られる。

そのくらい口角は上がっとるし、幸せが滲み出とる。

お姉は内気なおれに友達が増えたことが嬉しいみたいで、

その日はずっと藤井先輩の話を聞いてくれた。

重岡先輩の話もして、のんちゃんの話もして……。

結局、夜はお姉の部屋に入り浸っていた。

姉「…なぁ、とも？」

神「ん？」

姉「藤井先輩のこと、好きなん？」

神「うーん…友達として好きやよ！」

姉「そっかぁ…。ほんまに良かったな！また体しんどくなるから今日はもう寝よか。」

お姉にはそういわれたけど、なんだかふわふわしてうまく寝付かれへんかった。