夜空の双子はマフィア嫌いⅣ (ページ40)

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183話ページ40

～雪希Ｓiｄn～

蒼斗『話は聞いてたよ。ボクを殺すって？ただの人間にそんなことできるわけないだろう』

雪希「そうかな」

蒼斗『･････キミは変わらないね。ボクがそんなに憎いの？』

雪希「うん。だから死んで？」

蒼斗『はは、それは無理かな。ボクの目的は蒼斗の願いを叶えることだから。それに･････蒼斗がボクを作り出したんだ。問題は蒼斗の心にあるんじゃない？』

ナニカはクスッと嫌な笑みを見せながら言った。

本当にこういうところが腹立つ。

私のイラつく言葉を平気で言ってくるんだ。

雪希「でも、ナニカがしようとしてることはいきすぎてる。」

蒼斗『どうして？蒼斗がマフィアを殺したいって願いをボクにしたんだ。だからボクはそれを叶えてる。その代償に蒼斗の体を欲するボクのどこが間違ってるの？』

雪希「兄さんは･････その事を知ってるの？」

蒼斗『さぁ？どう思う』

知らないんだ。

兄さんがマフィアを殺す力を欲し、無意識にナニカを作り出したことは間違いないだろう。

でも、その代償が必要になることを兄さんはやっぱり知らなかった。

こいつもそれをわざと教えていない。

雪希「ほんと、性格悪いね。」

蒼斗『ボクは蒼斗じゃないからね。蒼斗の性格とは真逆さ。』

雪希「･････」

憎たらしく笑う目の前のこいつを見ていると殺したくてしょうがない。

兄さんには教えられないけど、こいつは兄さんがアルコバレーノになる前から存在してた。

マフィアにひどい仕打ちをされたあげく、呪われた赤ん坊にまでなった私達の負の感情がこいつを実体化までさせてしまったのだ。

沢田「雪希ちゃん？」

あぁ、本当にキミはタイミングが悪いね。

綱吉───。