道化師と少女 (ページ8)

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serial killers Ⅱ ページ8

＿＿ガチャッ

『ヤッホー☆ジャック！！今暇～？』

ノックも無しにジャックの待機室に飛び込んで来たのは東久邇だった。そんな彼女をジャックはいつも通りに紳士的に対応する。

「暇ではないけど…楽しそうだね、東久邇。どうしたんだい？」

『ふふっ…ねぇジャック、"楽しいコト"しない？』

「それを仮にも男性に言うのは少し誤解を招き兼ねないんじゃないかな？…それでその"楽しいコト"ってなんだい？」

多少呆れながらそうジャックが聞き返すと、東久邇は驚くべき事を口にした。

『うん、今夜ね"可愛い女の子"が遊びに来るんだけど…その子、殺していいよ。』

「ほぉ…君が人を殺して良いって言うなんてどういう風の吹き回しかな？」

無機質な仮面の中のジャックの瞳がキラリと光ったのを確認した東久邇は少し笑って話を続ける。

『あはは…まぁ気分だよ。でも普通に殺すんじゃジャックも楽しくないでしょ？だから少し条件を付けさせてよ。』

「条件？」

『逆にジャックがその子を殺せなかったら、ジャック…貴方を私が殺しちゃうの！！どう？面白そうでしょ！？』

「はぁ…拒否権は無いんだろう？君の気まぐれに付き合うのも大変だよ…まぁ、君が変なことをしない限り殺せないなんて事は無いだろうけどね。」

『さすがジャック・ザ・リッパーだね。…楽しみにしてるよ』

「あぁ」

『じゃあね』と言葉を残すと東久邇はジャックの部屋を後にした。
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『可愛い可愛い女の子、愛しい彼に会うために足を踏み入れ森の中。迷いに迷ったその挙句、獣に食べられ死んじゃった…そんなことにならないように、ナイトをつけなきゃいけないね。』

リズムを付けてそんな事を口ずさむ東久邇は本当に楽しそうだった。そんな彼女はまた扉の前で足を止め、一息つくと緊迫した様子で扉を開いた。

＿＿ガチャッ！！

『大変だよ！ジョーカー！！』