道化師と少女 (ページ4)

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3日目~前半~ ページ4

今日も俺はいつも通り笑い顔のピエロの仮面をつけ、いつも使っているロケットを手に持ち、綱を渡った。

＿＿そう、全てがいつも通りのはずだった。

だがその日は違った。
綱が俺の渡っている綱が切れて…それから、それから…思い出せない…俺は、死んでしまったのだろうか？
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「＿＿＿＿っ！！」

「＿＿＿＿…けて！！」

「ジョーカー！目を開けて！！」

誰かの呼ぶ声が聞こえ、目を開ける。そこには目に涙を浮かべて俺の名前を呼ぶAの姿があった。

俺が目を開けるとAはいくらか落ち着いたようだったがまだ表情は暗い。するとAは言葉を詰まらせながらこんな事を話し始めた。

「あのね、今日のショーで貴方がロープから落ちた時にね、落ち方が悪かったみたいで貴方の足が折れちゃったの…それでパパに頑張ってもらったんだけど…もう…切るしかないって…だから…」

そう言うとAはまた泣き始めた。足の方に目を向けると左足首が無くなり、代わりに無機質で、冷たそうな金属製の義足が付いていた。

「俺の、足…」

思わず声が漏れた。それを聞いたAが泣きながら謝罪する。

「ごめんなさい…ホントにごめんなさい。もっと大きな街ならもっと良い義足があったのに…」

「そんなことないぜ。手当てしてくれてありがとうな。お前の親父さんにも礼を言わなきゃな…A、呼んできてくれないか？」

「…そうね。ちょっと待っててね。」

そう言ってAは席を外すと、暫くしてAの父親が部屋に入ってきた。

「その、義足付けてくれてありがとうな。本当命の恩人だよアンタ。」

「いえ、そんなことはありません…なんせ貴方の足を結果的に切ることになってしまったんですから。それより…貴方に大切なお話があります。」

Aの父親はやつれて乱れた髪を撫で上げて眼鏡のフレームを上げると淡々と語り始めた。