128 ページ31
8月3日新チーム始動
礼「新キャプテンから一言」
片岡の話の後に礼は声をかける。
すると一也は口をへの字にして前に出ていく。
一也「えぇっと..あれ？何を喋れば...」
太田「挨拶！軽く一言でいいから！」
沢村「しっかりしろー！リーダー見習い！」
春市「あッ！」
A、倉持、前園の3人はニィっと笑いながら一也を見
一也「正直まだ戸惑ってるけど..とりあえず一言」
沢村「声が小さい！」
一也「たぶん自分はあの決勝戦を一生忘れることが出来ないでしょう」
一也「自分の未熟さを知り、相手の強さも知った。何より野球が恐いと初めて思った」
一也「引退していった3年生達には申し訳ないけど」
一也「自分達にはもう1年リベンジするチャンスがあります」
一也「やるからには結果にこだわりたい。勝つことにはとことん貪欲でありたいと思います」
A「いいね。やっぱかっこいい」
Aは嬉しそうに笑いパチパチと拍手をする。
周りもやる気に満ち溢れた表情になっている。
一也「ってことで言いたいことは全部言うつもりなんで覚悟しておいてください」
全「「！！！」」
A「あ、ごめん！ちょっと私からもいい？」
一也「お、おう。いいぜ？」
A「秋の大会。私は東京の1位を取りにいく。日本一の投手になる。っていう目標がある。みんなも何か一つ目標を持って練習、試合に望んで欲しい。」
A「てことで、本戦は任せて！！ブロック予選は、間に合わないや！ごめん！」
沢村「Aさんいなくちゃ閉まらないでしょ！！」
降谷「僕もちょっと不安」
川上「…。」
A「なぁに言ってるの？私がこんなに頼むよの？信頼してるってことじゃない。」
投手陣が目を見開いているにもかかわらず
一也「それじゃアップから〜」
前園「あぁー！？聞こえんな！キャプテン！そんな声じゃあ！」
A「あははっ！一也言われてる〜！！」
一也「〜ッ！まずはアップ！」
一也は先程より大きな声を出し先頭を走り出す。
そしてその後ろを部員たちは走ってついていく。
Aはゆっくり列から外れ走っている皆を遠くから眺める。
A「いいなぁ。」
礼「焦っちゃだめよ」
A「うん。わかってるよ」
礼「そう」
太田「さっ。Aは私と一緒に病院に行くぞ」
A「はぁい」
Aはバックを片手にグラウンドを離れようとする。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬戸琉依 | 作成日時：2023年8月20日 17時
