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片岡「で、副キャプテンの事だが」
A「副キャプテンは3人と聞いてますが」
片岡「ああ。倉持、前園、Aこの3人だ。」
A「なぜ今年は3人に？私いりますか？」
片岡「Aには投手陣をまとめてもらいたい。御幸はキャプテンとしてチーム全体をまとめなければならない。プラスで投手陣もとなると、負担が大きいからな」
A「投手陣ですか。厳しくなりますが。それでもいいですか？」
片岡「Aのやり方で構わん。」
A「それと。足が治り次第代表の練習にも行きたいんですけど」
片岡「ああ。そうだったな。前日とかに言ってくれると助かる」
A「はぁーい！じゃあ失礼します！」
礼「Aいつも通りに戻ってましたね。」
片岡「ああ。実家に帰ったのが良かったのかもな」
太田「前を向いた感じでしたね」
3人(Aが復活してくれてよかった。)
食堂
A「一也。ここにいたんだ」
一也「おう。A。スコア読んでたんだよ」
A「ねぇ一也。」
一也「なに？？」
ガラガラ
倉持「お。A。お前身体大丈夫か?」
A「あ、洋一。うん。今のところはね」
倉持「お前ら2人でスコアなんか見て。立派な心がけだとは思うぜ？」
倉持「先輩たちだってもう引退して…」
一也「力が足りなかったんだよ」
倉持「あぁ？」
A「一也？」
一也「自分含めチーム全体のな」
A「それは私も同感だね。」
一也とAの表情を見て倉持は目を見開く。
一也「あれだけ頼もしい先輩たちがいたチームでも届かなかったんだ」
倉持「こいつ...)」
一也「不動の4番もいない。Aに続く投手もいない」
一也「今のままじゃ俺達の代で甲子園なんて夢のまた夢
だぜ」
倉持「...っ」
A「まぁ、それでも私はこのチームを日本一にするけど
ね」
一也はAの顔を見つめる。
A「私は日本一の投手になる。約束したから」
よく見るとAの目の周りはいつもより腫れぼったい。
一也も倉持もAの性格をよくわかっている。
責任感が強く何でも背負いがちな彼女が落ち込んでいない
わけがない。
それでも懸命に前を進もうとしている。
A「落ち込む暇があったら私はその分強くなる」
フンッと腕を組みデカい態度をとるAに一也は安心ふる。
一也「ちゃんと骨折治してからな」
A「１ヶ月で直してみせるよ」
一也「早めなくていいからちゃんと治せ」
一也はくしゃっとAの頭を撫でる。
Aはにこっと笑いながら一也を見ている。
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作者名：瀬戸琉依 | 作成日時：2023年8月20日 17時
