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礼「Aは体が弱いんですか？」
浩介「弱いですよ。昔は野球も出来ないような体でした。」
昔は入退院を繰り返していたこの大学病院を半年に1回の検査だけになったのは高校入学してからだ。
生まれた時から気管支が弱かった私は浩介先生からプールを習ってみないかとおすすめされた。
しかし私はしたいスポーツは決まっていた
隣の家の一也がやっている野球だ。
最初は反対していた浩介先生は、私の親2人に頼まれ、こまめに休憩をしながらやることを約束に了承してくれた。
A君「Aお前手抜いてるだろ！」
B君「休憩しながらとかやってんじゃねーよ！」
小学生には分かるわけない喘息の辛さ。散々言われていたのに1人の男の子がいつも守ってくれていた。
一也「お前らAより下手なんだからなんも言えねー立場なの分かってる？」
「文句あんなら俺に言えよ。全部言い返してやるから」
A「一也くん。あの、いつもありがと」ﾆｺｯ
一也「うん！Aを絶対に守るよ！俺！だからこれからずっとそばにいろよな」
A「？？うん！分かった！」
私たちはシニアに上がった。
その時には東京で私たちを知らない人はほとんどいなかった。
小二からの友達墨田シニアの成宮鳴と雛瀬晴香と女子東京代表、男子東京代表の全国大会に出て見事男子も女子も東京が3年連続で優勝し、シニアの伝説となった。
リトルでもシニアでも体が弱かったが年齢を重ねていくうちに、喘息の回数が減っていった。
で、高校では酷くなることはなかったが年に１2回は吸入器を使っていた。
見つからないようにコソッと。
礼「今のあの子から考えられないわ。」
浩介「そうですね。リトルもシニアも入退院をしながら大会に出てましたから笑1度も試合を休んだことはないんですよ笑」
浩介「あ、あと。無理に食べさせないでくださいね？食トレは大事ですけど、無理に食べたら直ぐに戻してしまうので。あいつ食べないでしょ？少なすぎるんですが、一般の人の量ぐらいがAの適量ですので。その量は無理にでも食べさせてくださいね」
礼「わかりました。監督に伝えておきます。」
浩介「よし！終わったかな〜。Aちゃーん。いつでも帰れるからね〜？」
A「浩介先生？」
浩介「体調どんな？少し良くなったかな？」
A「さっきよりは」「今日。野球していい？」
浩介「熱が下がって、喘息が治ってからしかしたらダメだからね？」
A「ちぇー。」
浩介「無理はしないように。」
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作者名：Aqua | 作成日時：2023年6月10日 15時
