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「別に見下してる訳でも、舐めてる訳でもねーぜ。"お願いします"って言わねぇのは、俺らにもプライドがあるから。あとは、取引するだけの価値が俺らにもあるから。
美味しい思いしてぇだろ?俺もしたい。ウィンウィンじゃね?」
恐らくこいつらは、以前Crowと手を組んだ事を知っている。その時の金の事を聞いてる可能性もある。
確かに白鳥に比べたら好物件……だけど
『まだぬるいな。……wallの方の頭は?』
「俺だ」
『私は大勢の部下を従えるのは好きじゃない。故に人員集めのカリスマも必要ない。うちにはQUEENが居るから武力が足りてない訳でもない。
でも、もし組むなら……金と、あんたらのセキュリティが欲しい』
私の作ったアスターにも穴はある。現に何度か侵入を許してしまった事がある。その度に改良して強化しているものの、穴を完全に塞ぐ事は出来ていない。その点、こいつらの守りは誰にも破られていない。私の歯痒い部分を無くすために、もっと完璧になるために、穴を埋めるピーズが欲しい。
「つまり、茂庭さんにあなた方のセキュリティを担わせる…という事ですか」
「反対だな」
そう声を上げたのは、先程から態度の悪い茶髪。
「茂庭さんは"うちの"頭だ。お前らの小間使いじゃねぇ。今だって梟と鉄壁のセキュ守る仕事やってんだよ。それお前らのまで上乗せされんのは反対だぜ」
「二口、俺はいいよ」
「はぁ?…前から言おうと思ってんたんすけどねぇ、あんた物腰低すぎなんすよ。あんたが全部背負ってんのイラつく」
「俺は、俺だけが犠牲になろうなんて思ってない。組織の利益は俺の利益だ。それに、俺達なら無理じゃない仕事だろ」
茶髪が押し黙ったのを見届けてそいつは私の方を向き、提案を飲むと言った。
『QUEENは?注文つけとくなら今のうちだぞ』
「チッ……俺は汚ぇのは嫌いだ。用も無く近付いたら半殺しは覚悟しとけ」
『なら決まりだな。
私とQUEEN、ここに居る13人を歓迎する』
「……やっぱ幹部だけ入れたのはそーゆーコト」
「まぁ想定内です、受け入れましょう」
「あいつらには悪いけど、就職先くらいは探してやっか」
引き入れるのはここに居る幹部連中だけ、外の雑兵には興味ない。
『使える人材だから幹部なんでしょ?』
「んま俺はいいけどね。握手でもする?」
ボクトは立ち上がって手を差し出す。
「梟・鉄壁の頭、木兎光太郎」
『PhoenixボスのJACK。下手な事したらすぐ殺すよ』
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すみた先生(プロフ) - サラミさん» コメントありがとうございます!!気まぐれ更新でホント申し訳ありませんが、頑張ります!! (2022年8月17日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - 初コメ失礼します。すごく面白くて一気読みしてしまいました!!更新頑張ってください!応援してます!! (2022年8月17日 9時) (レス) @page27 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年11月28日 19時