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「今日は夕食までご馳走になってしまって本当にありがとうございました。最近実家を出てこちらに越してきたばかりなので誰かとの賑やかな食事が本当に楽しかったです。私はそろそろ失礼しますね。」
食事を終えて少し経った後、彼女は荷物をまとめ始めた。
「至さん、ミシンを取りに寄ったからAさんのおうちわかりますよね？車で送ってあげてもらってもいいですか。」
監督さんに声をかけられるまでもなくもう夜だし送って行くつもりだったけど。
「あの家か、うーん。」
「何か問題があるんですか？車では行きにくいとか。」
「そうじゃないんだけど。……左京さん、隣町の駅の裏通りってわかります？」
「あ？あの辺りは堅気じゃねぇ奴やガラの悪い連中がうろうろしてる。安易に近付くんじゃねぇぞ。」
やっぱりそういう場所か……。
「何だ突然……まさか。」
「藤沢さん、なんであんなとこ住んでるの？」
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作者名：桃 | 作成日時：2020年3月25日 23時
