水色のカルテ５ (ページ45)

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苦悩愛 -CM- * ページ45

-CMside-

　
これまでの人生、体を重ねた人の全員が全員好きな女性だったとは言わないけど。

　
　「んん…」

Aさんをぐずぐずに溶かしていきながら…
ずいぶんと無駄な時間を過ごしてきたように思う。

もし、彼女と出会えていなかったら。

出会えても、どちらかが結婚をしていたら。

そんな事を考えただけで気が遠くなるくらいに。

CM「後ろ、向いて。」

ｶﾀﾝ…

Aさんをカウンターにうつ伏せさせて
荒い呼吸で浴衣を乱していく。

藍色の浴衣、ほんとに大正解。

Aさんの魅力を最大限に引き出してるから。

アップにした髪で、うなじまで綺麗に見えたけど。
髪を解くと、色気と共に甘い香りが僕の鼻を擽った。

　「くすぐったい……首、」

CM「は…すげえいい匂い」

　

首筋に鼻を擦り付けて。

もう、頭のおかしくなりそうな興奮の中
思い余って歯をたてると、か弱い声が漏れた。

　「いた、い」

キスマークは好きじゃない。

そういう誇示の仕方は好まない。

生々しくそれを付けている女性を見ると
げんなりするくらい。

だけど…
Aさんの甘い声を聞きたいが為に、強くそこを吸った。

　「ぁっ……」

CM「今のも痛かった？」

　「…少し、だけ。」

CM「痛いけど気持ち良かった？」

違う。
いったい何を聞いてるんだろう。

Aさんと深い関係になってから
自分の変態脳に歯止めが利かなくなってる。

CM「Aさん。もう、浴衣が凄いことになってますよ。」

　
着崩れるどころか、剥き出しになった肩。

薄っすらと光が落ちて白くなる肌が扇情的で。
　

綺麗。

そこにじっとりと舌を這わせながら
血液がみなぎる下腹部が、もう限界に苦しくて。

「足、開いて」と命令しながらベルトを外した。

CM「あー…悔しい。いつも余裕ないですね、僕。」

　「余裕なんて、私もない、」

CM「…でしょうね(笑)」

もう一度、肩に口づけて。

腰を引き寄せて一つになる瞬間。

僕がこんなに気持ち良いなら
Aさんも同じだけ気持ち良いはずだ…って。

わけの分からない感情が溢れ返った。