純情浪漫 jump×jump

＊ ページ34

ym side





圭人「 あーおふたりさん！」


侑李「 こんにちは、先輩 」


「 あれお前実音始まる時間じゃない？」


圭人「 へ？………っうわ！ほんとだ！ごめん！ばいばいまたねー！」







会話されるのは、嫌じゃないって言ったら嘘になるけど圭人なら大丈夫。信頼してるから。

こいつの家は代々俺の家に家臣として使えてきた一家で圭人も例外ではなく将来、俺の秘書に継く。





先週の行方不明事件(ちょっと盛ってる)で何が起きてたか聞かないあたり、分かってるし。

俺が干渉して欲しくないとこには絶対入ってこない。だけど寂しさとかそういうのは感じさせないんだ。





圭人は涙もろいし乙女気質だし変な女引っ掛けてくることが多いけど、やっぱり俺の親友だ。






忙しく走り去ってった後ろ姿を二人で見ながら、何となく気にしてたあの話題に触れて見た。






「 …だいちゃんの、どーなったの？」


侑李「 ふふ。お互いの本音を知れたみたいだよ、ほら」






スマホの画面に映し出された、だいちゃんと美人だけど可愛い系人とのツーショット。
泣いた後なのか？ちょっと目が赤くなってるのがまた写真に味を足してる。





「 上手くいったんだね 」


侑李「 二人は想いあってて、あとちょっとの勇気が足りなかっただけなんだ 」


「 嬉しい？」


侑李「 誰かの幸せのお手伝いが出来たから、すっごく嬉しいよ 」








にっこり笑うから、可愛くってつい…
人通りの少ない廊下でよかったと心底思う。

「 学校で…キス、しちゃった 」って恥ずかしそうに俺の胸へ飛び込んできたからありったけの想いをこめて抱きしめた。









「 二人だけで生きることは、残念なからできないけど…侑李にしか俺は興味ない 」







今、目の前にいる君しかいらないんだよ。







「 いつもはしっかりしてるのに、不意に無防備になったり好奇心旺盛なとことか可愛いけど心配でさ」









フラフラどこかへ行っちゃうことがあるから、そんな時は待つんじゃなくて追いかけて君の手を握るよ。









「 好きよりもっと、愛しいって思う」


侑李「 僕もだよ？涼介くんしか見えないし、好きって気持ちは僕の中で一つだけだよ 」







あのさ、今度は俺が約束する。

いつか魔法が解ける日が来たとしても、何年が過ぎても、君を変わらず守り続けますってね。

だからその左手の薬指はちゃんと空けて待ってて。いい？約束だよ、シンデレラ。



fin.

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