020 染まれば ページ20
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『 ね、だいちゃん 』
マシュマロみたいな頬っぺたをほんのり赤らめ
その顔を華奢な手で覆い隠して呟くみたいにして、言ったんだ。
『 けいね、りょーすけがすきなの 』
それは初めて君の口からちゃんと想い人を聞いた瞬間だった。
「 俺たちは幼馴染だよ。侑李と山田くんみたいなね 」
俺に見向きもしないで、後部座席に横たわってる山田くんを気にしてる。
そんなに好きなら同じ大学に行けばよかったのに、俺と同じところを選んだ侑李。
なに考えてるのか、いのちゃんくらい分かんない。
侑李「 ふーん…で？伊野尾慧になんて命令されたの？」
あからさまな態度に思わず苦笑する。
まあ、何となくいのちゃんを毛嫌いしていることは分かっていたけどそれって、もしかして同族嫌悪なんじゃない？なんて言ったら怒るからやめておこう。
「 俺にとっていのちゃんは兄弟みたいなもんでさ、ずっと見守ってた。山田くんと結ばれてほしいなとも思ったよ 」
俺といるときのいのちゃんも、そりゃあ可愛かったけど山田くんの隣で微笑ういのちゃんは別格だった。
可愛いなんて通り越して綺麗だったんだ。
いつもふわって花がほころぶみたいに笑って、たまに切なそうに目を伏せたと思えばそれに気づいた山田くんにとびきりの笑顔を見せる。
大きな瞳が一喜一憂するのが季節みたいだと思った。
いのちゃんの隣は居心地が良かったし、俺も高校で侑李という愛しい人を見つけた。怖いくらい、幸せだった。
けどいのちゃんがフランス行きを決めた3日後。卒業する直前だった。
青ざめた顔した彼が突然家を訪ねてきた。
慧『 だいちゃん、急に押しかけてごめんね 』
『 いや、いいけど…はいココア。いのちゃん鼻真っ赤だよ。そんな薄着で、どうしたの？』
明らかに様子のおかしい君に違和感を感じたんだ。長年一緒にいたからそんなの、一瞬で分かった。
山田くんに振られたことは知ってたからそれが今更になってきたのかな？とか思ったけど…
『 おれ、分かっちゃった 』
『 何を？』
真っ黒な目をとろんと細めた、君の表情は、今でも忘れられない。
「 いのちゃんが壊したかったのは、山田くんじゃない 」
『 …裕翔、だったんだよねぇ。涼介の好きな人。ふふ。おかしーよねぇ 』
白から黒へ。染まる、瞬間。
「 いのちゃんは初めから…中島くんが狙いだったんだよ 」
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Kasumisou*(プロフ) - ヾ(・ω・`;)ﾉぁゎゎ ありがとうございます!!楽しみに待ってます!! (2018年2月9日 23時) (
レス) id: 76a2f85b45 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - へびさん怪人さん» いつもコメントくださりありがとうございますー。今コクのありちねちゃんは神楽もお気に入りなので是非書かせていただきます！ (2018年2月9日 8時) (レス) id: d1428fae49 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - Kasumisou*さん» いつもコメントありがとうございます〜。うふふ、デイズはかなり皆様に好評だったみたいで神楽も嬉しいです。あの2組ぜひ書かせていただきますね。 (2018年2月9日 8時) (レス) id: d1428fae49 (このIDを非表示/違反報告)
Kasumisou*(プロフ) - 完結おめでとうございます！コンビなのですが、ゆとやまさんが一番好きなのですが、神楽さんのお話の中ではデイズのやまいのさんとゆとちねさんがとても大好きです!なので、やまいのとゆとちねを推薦します!2組になってまいすみませんm(._.*)m (2018年2月5日 23時) (レス) id: 76a2f85b45 (このIDを非表示/違反報告)
arymきゃんでぃ?(プロフ) - こんにちは！やはりゆとやまに100票です笑 (2018年2月5日 22時) (レス) id: 16e28f2251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神楽
| 作成日時：2017年12月23日 22時
