呪いの子�� ページ5
悟について行き、たどり着いたのは札が沢山貼ってある部屋だった。
その中央に置いてある椅子の上に、
少年がポツリと膝を抱えて座っている。
『やべー部屋』
「何か落ちてるね」
悟の後ろで二人で話す。
傑が言った落ちているものは、
悟がひょいっと拾い、
少年に問うた。
取っ手から、
先に着いている金属がぐにゃりと曲がっている。
「これは何かな。乙骨憂太君」
「ナイフ…だったものです。死のうとしました。
でも里香ちゃんに邪魔されました」
乙骨憂太。
特級過呪怨霊、
祈本里香に呪われ…いや、呪った少年だったか。
俺が保護した時より酷いことになってるな。
精神的に。
「暗いね。今日から新しい学校だよ？」
そう、乙骨は今日から呪術高専に通う一年だ。
俺らの生徒である。
…秘匿死刑の予定だったが、
悟がなしにしたらしいからな。
「行きません。もう誰も傷つけたくありません。
だからもう外には出ません」
「でも、一人は寂しいよ？」
…確かに、彼は里香は沢山の人を傷つけてきた。
でも、だからといって、
それでいいのか？
俺は悟より前に出て、
乙骨の前に片膝をついた。
『そーそー。
ここにこもっててもつまんねーよ？』
「！…この前の」
すると、乙骨は伏せていた顔をあげた。
ここだとはっきり顔が見えるな。
俺はにっこりと笑みを浮かべ、
わしゃわしゃと彼の黒髪を撫でる。
「わっ、ちょっ…！」
『人生は楽しんだもん勝ちデショ。
大切な高校生活をもっと謳歌しないと！人生損！
働いたら、だんだん青春も楽しさも
なくなっていくからね……今のうちに楽しまないと』
前世を思い出しながら、
ぺっと吐き捨てる。
思い出すだけで、むしゃくしゃするぜ。
俺は立ち上がると、彼の手を掴む。
『それに、その力は人を助けることだってできる。
使い方次第でな。だから、学ぼう。ほら、立って』
「………は、はい」
カッと顔を少し赤らめて、
乙骨は俺の手をきゅうと握ると椅子から降りた。
それを見ていた悟と傑が謎に拍手を送ってくる。
『悟、このまま教室に行っていいのか？』
「うん！もう皆来てると思うからね」
なるほど。
今日からだもんな。
俺はチラリと乙骨を見ながら、
来た道を戻る。
不安そうな顔をしている彼は、
チラリと俺を見ては、目が合うとバッと顔を伏せた。
『はは、かーわいー』
先生視点というのも悪くないな。
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Moon(プロフ) - 続きよろしくお願いしますm(_ _)m (7月21日 16時) (
レス) @page29 id: 95380bd188 (このIDを非表示/違反報告)
ナン - 本当にずっと大好きです！ずっと待ってます！ (2022年9月25日 7時) (レス) id: 4fd43f08d2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ - 本当に大好きで、1年くらい前から何周もして見させていただいておりました。もっかい見たくて久々に来たけどまだとまってるぅ泣いつまでもつづきまってます！！！ (2022年8月9日 3時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 完結済みなのでしょうか...?私はこの作品がとても好きで何回も見にきては更新を楽しみにしています。現実の方でも忙しいと思いますが頑張ってください！！ (2022年5月29日 21時) (レス) id: b108857f79 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭 - この作品は完結済みですか？大好きな作品なので、続きがすごく気になります！ (2022年5月20日 17時) (レス) @page29 id: 64769613b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かるーあ | 作成日時：2021年3月7日 15時
