哀傷�ど�黒甚爾視点 ページ33
泣き止まねぇコイツの力が抜けたのか、ずるずると壁に背中をつけながら、ずり落ちた。
そのせいで、
玄関に座り込むながら抱きしめ合うっつー…
…なんか一見やべぇ絵面になってる。
俺はなんて言っていいか分かんねーから、
取り敢えず、頭を撫でといた。
そうして、十五分程度。
泣き声は無くなり、
ずぴずぴと鼻をすする音が響いていた。
「…」
『……ッ…ん………ごめん』
「…別に、気にしてねーよ」
カラカラの声で謝ってくるソイツにそう返せば、
そろりと俺の肩に押し付けていた顔をあげた。
目元は赤く、
蜂蜜色の瞳はまだ不安そうに揺れている。
羞恥心からなのかチラリと顔を出す耳は赤く、
はぁと吐き出される息は熱い。
抱きしめあっていたからか、距離は近い。
「…」
じくりと下半身が疼いた気がした。
なんか、クルな…。
スーツ姿だからか？
俺、そんな性癖だったか？
『…オジサン……あの…』
「…取り敢えず、もどるか」
ガシガシと髪をかくと、
立ち上がりながら言う。
何思ってんだ。
男だぞ。
欲なんて出すもんじゃねぇ。
『ｽﾞｽﾞｯ………ん』
鼻をすするソイツに箱ティッシュを投げ渡し、
ソファにドカリと腰を下ろす。
どうしてこうなったんだか。
コイツが泣くなんて、よっぽどだろ。
疑問はいくらでもある。
俺に、それを聞く権利ぐらいあるだろ。
「何はあったか教えろ」
━━━━━━━
━━━━
━
「いや、それはお前のせーじゃねぇだろ」
『…』
後輩の死。
自分はその場に救援しに来たが、間に合わなかった。
その死は自分のせいだ。
……と、勝手に思って抱え込んでるらしい。
バカバカしい。
なんだよ、もっとでけーことかと思った。
俺は、隣に座るソイツの額をバチンッと叩く。
「ただ単にソイツに運がなかったのと、
実力不足だろーが。それに、呪術師なんだ。
覚悟ぐらい決めてんだろ。
それをそこまで責任感じる必要あるか？ねーよ」
『…そ、かな……でも』
ごにょごにょと何か呟いてるが、聞こえない。
あー、んだよ、そういうのが一番めんどくせぇ。
気にし続けても意味ねぇだろ。
「��悔やんでももうおせーんだよ。
なら、今守れるもん守っとけ��」
『…』
そう言えば、Aは目を見開きながら、
俺を見た。そしてすぐ、納得したように微笑んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユキノシタ(プロフ) - 卒業おめでとうございます！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ユキノシタ(プロフ) - ルカさん» その為高専生には卒業後呪術師になるまで一年猶予が与えられる"との旨がこれまたサラッと書かれています。(長文ごめんなさい) (2021年3月2日 18時) (レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ユキノシタ(プロフ) - ルカさん» 東堂が来た時に伏黒君と野薔薇ちゃんがサラッと言ったので忘れちゃったのかもしれませんね…！因みにpixiv辞典には"元々五年制だったが最後の一年は任意だったので四年制になった。 (2021年3月2日 18時) (レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ピッピッピ(プロフ) - ッピ増やしました元ピッピです。高専って四年制だったのかぁ (2021年3月2日 17時) (レス) id: ae135d7734 (このIDを非表示/違反報告)
たわし - 今思うと伊地知のbl少ないよね (2021年3月2日 6時) (レス) id: 9c3bc33af0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かるーあ | 作成日時：2021年1月17日 11時
