哀傷�∋訶世覆� ページ31
『その…泊めて、もらいたくて……』
「あぁ？んだよ、そんなことか」
気まずそうに視線を落としながら、
Aはそう言った。
甚爾は彼の表情に��何かあった��と、
思いつつも今は聞かず、
ただ部屋の中へ通す。
ビールの缶や新聞が散らかる部屋。
お世辞にも綺麗とは言えない。
「(やべぇ…またなんか小言言われっか？)」
部屋が汚いと『片付けろよ！！』と、
説教じみたことをするAを思い出し、
甚爾はチラリと彼の顔色を伺う。
それぐらい今の部屋の状態は酷かった。
しかし、彼はただ浮かない表情で、
どこかを見つめているだけであった。
眉間に寄る皺。
目の下の隈。
それに、
じくりと意味のわからない怒りが込み上げた。
「(俺は、お前にとって都合の良い存在か何かか？)」
思わず舌打ちし、
ズカズカとAの前を歩く。
わざわざここまで来たから、
何かと思えば自分に用はなく、
ただ部屋を借りに来ただけ。
��甚爾��と名前で呼ばれたから、
自分を頼りに来たのかと思ったのに、
そうじゃなかった。
「(なんだよ、違ぇのかよ)」
少しの寂しさと怒り。
今まで感じたことの無い感情が、
ぐるぐると甚爾の心を狂わせる。
『ぁ…俺、ソファで寝るから』
「あぁ、そうかよ。勝手にしろよ！」
『！』
苛立って甚爾はAの言葉に、
酷く声を荒らげた。
態度が急変した彼に当然、
Aは驚き、ビクリと身体を震わせ顔をあげる。
やっと自分を見たその顔は、
やはり以前とは違い、
それにすら甚爾は苛立った。
だから、思わず心にもないことを吐いてしまう。
「つーか、寮はどうしたんだよ。
五条悟？とか、いるだろ。
お前はソイツと仲良くやってりゃいいだろ！
なんでわざわざここにくんだよ…なぁ。
迷惑なんだよ！急に来られてもよぉ」
『…ぁ……そ、だよな』
「あぁ、めんどくせぇ！お前、そういうの察しろよ。
つか、俺がめんどうなの嫌いなの知ってるよな？
気ぃ使えよ。それすら出来ねぇの？」
ペラペラと思ってもないことは、
自身の想像を超えるほど、口から出た。
しかし、苛立ちは止めれず、
結果好き勝手言い散らし、
ある程度吐き出し終えると、
寝室へ戻ろうと踵を返す。
だが、後方からの小さな呟きに足を止めることになる。
『そ、だよな……迷惑、だよな…俺なんて…』
その言葉に甚爾は、
思わずバッと振り向く。
「………は、」
━━
頼って欲しかった。
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ユキノシタ(プロフ) - 卒業おめでとうございます！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ユキノシタ(プロフ) - ルカさん» その為高専生には卒業後呪術師になるまで一年猶予が与えられる"との旨がこれまたサラッと書かれています。(長文ごめんなさい) (2021年3月2日 18時) (レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ユキノシタ(プロフ) - ルカさん» 東堂が来た時に伏黒君と野薔薇ちゃんがサラッと言ったので忘れちゃったのかもしれませんね…！因みにpixiv辞典には"元々五年制だったが最後の一年は任意だったので四年制になった。 (2021年3月2日 18時) (レス) id: 975ff33ffa (このIDを非表示/違反報告)
ピッピッピ(プロフ) - ッピ増やしました元ピッピです。高専って四年制だったのかぁ (2021年3月2日 17時) (レス) id: ae135d7734 (このIDを非表示/違反報告)
たわし - 今思うと伊地知のbl少ないよね (2021年3月2日 6時) (レス) id: 9c3bc33af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かるーあ | 作成日時：2021年1月17日 11時
