星が9つ ページ10
kn「俺、産まれてすぐに親に捨てられたんや」
A「え？」
kn「アインザッツ・フューラーって分かるやろ？」
A「うん、今の総統の名前だね」
kn「その人に拾って貰ったんやけどな」
kn「そのままその人にずっと育てられてきたんや」
A「そうなんだ」
kn「やけど、それをよく思わんやつがいてな」
A「うん」
kn「そいつらが総統のことを俺の前で侮辱したんや」
kn「それでカッとなってな、気づいたら殴ってしもたんや」
kn「でも一番キツかったのは…」
kn「あの総統の失望した顔や」
拳を強く握り込む
A「そう、辛かったね」
kn「あんたに何が分かるんや」
A「分かる、分かるよ」
彼女は話していた俺よりも辛そうな表情を浮かべる
A「少しだけ、私の話もしていい？」
kn「…ええよ」
Aさんは下を向いて話しだした
A「私、家からここまで逃げ出してきたの」
A「私ね、双子の妹がいたんだ」
A「健康で愛想がよくて、髪の色も、目の色も、普通な子」
A「それで妹は私のこと心配してくれてたけど、私の両親は…」
彼女は言葉を濁した
A「こんな気持ち悪い見た目してる私なんて、愛してくれるわけ、ないの…」
kn「そんなことないで」
彼女の瞳が揺れる
A「ほんとに？」
kn「俺が、あんたを死ぬまで愛したる」
A「それって告白？」
彼女は悪戯っぽい笑みを浮かべる
kn「せやけど」
A「そっか、ありがと」
A「でも…ごめんね」
君の気持ちに答えられなくて、そんな言葉が続くような気がして俺はその場から逃げ出した
A「待って！」
彼女を困らせたかったわけやないのに…
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いねむり - 読み終わった第一声、「神やん」でした。小説自体に泣くことはあんまりない(かもしれない)ので枕びしょ濡れになることは久しぶりでした。本当に感動する作品ありがとうございます。 長文失礼しました！ (12月26日 2時) (
レス) @page48 id: 64b21c98aa (このIDを非表示/違反報告)
あ - オリフラたってますよ (10月21日 7時) (レス) @page1 id: 6ab682965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にに | 作成日時：2023年9月3日 22時
