星が36つ ページ37
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数十分後
病院に着いてから受付に彼女の病室を聞き、Aのもとへ向かった
ここが病院だなんてことを忘れ、病室の前まで走る
無菌室にいたはずの彼女は一般的な病室に移動していた
多分、無菌室にいる必要がなくなったんだろう
荒い息を整えて、心を落ち着かせる
そして、ゆっくりと病室の扉を開く
彼女はベットに座り、俺に背を向けて綺麗な夜空を眺めていた
でも、そこには見慣れない彼女の後ろ姿があった
彼女の髪が茶色になっていた
A「あはは、やっぱり来ちゃった？」
ゆっくりとした動きでこちらに振り向き、彼女は俺に力のない笑顔を見せた
A「君なら会いに来ると思った」
思ったより早かったけどね、と付け足す
彼女は病院服ではなく、いつかに出掛けて俺と買った服を来ていた
kn「…髪」
A「あぁ、これね」
髪を手で触りながら答える
A「知らなかったでしょ？無菌室の中にいるとね、髪が抜けちゃうの」
確かに窓から吹く風に揺られる髪は以前と比べて固くウィッグをしていることが分かる
A「見て、しかも全身青あざだらけになるの」
白い肌に沢山の大きなあざが目立つ
俺の、せいで
A「…言っとくけど、君のせいじゃないからね？」
A「私は綺麗なまま死にたかったけど、君のお陰で君とずっと生きていたいって思えたの」
A「君が、私に生きる希望を与えてくれた」
kn「…あぁ」
A「ね、せっかくだから隣座ってよ」
彼女の横に腰掛ける
A「ねぇ、今の空、綺麗？」
窓に目を向ける
夜の闇に包まれた空は、深い藍色を帯びていて、星々が瞬いている。
星は静かな光を放ちながら、周囲を照らし出す。
kn「言葉に出来へんくらい綺麗やで」
彼女の瞳を見つめる
煌めく星々は、彼女の瞳に、夜空に散りばめられる。
宝石のように、輝きを放つ彼女の瞳の美しさは言葉に表すことのできないものだった。
星の光が暗闇を照らし、周囲の景色を幻想的なものに変えていく。
瞳に吸い込まれるような感覚に陥る。
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いねむり - 読み終わった第一声、「神やん」でした。小説自体に泣くことはあんまりない(かもしれない)ので枕びしょ濡れになることは久しぶりでした。本当に感動する作品ありがとうございます。 長文失礼しました！ (12月26日 2時) (
レス) @page48 id: 64b21c98aa (このIDを非表示/違反報告)
あ - オリフラたってますよ (10月21日 7時) (レス) @page1 id: 6ab682965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にに | 作成日時：2023年9月3日 22時
