星が11つ ページ12
今回は長めです
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深夜1時…
その日の夜、俺は明日の緊張からか眠れなかったため彼女と初めて会った中庭に向かうことにした
そこには、彼女の姿があった
泣いている、彼女の姿が
A「…なんで、ここに？」
彼女は心底驚いた顔で呟く
kn「星…」
A「え？」
星の明かりに照らされた、彼女の瞳から流れる涙はまるで星のように光輝いていた
kn「いや、星みたいやなって」
A「なにそれ、君っていつも変なこと言うね」
彼女は微笑む
A「確かに、いっその事私も星みたいになれたらいいのに」
A「私はベガになりたい」
kn「なんで？」
A「ねぇ、見て！」
A「星って色んな色があるよね」
彼女は色鮮やかな星空を指差して言った
A「それは星が自分の気持ちを色で表現してるからなんだよ？」
A「そんな風に自分の気持ちをわかって貰えればいいと思わない？」
それはAだからそう思えるんや
kn「俺にはそんなふうに考えられへん」
kn「俺が星になったとしてもこの空の星みたいに綺麗に輝けへん、精々六等星がいいとこやで」
A「六等星だってちゃんと空のどこかで輝いてるでしょ？」
kn「でも、Aみたいな一等星に塗りつぶされそうやな」
A「私は特別だから」
kn「何が？」
A「なんでもない」
誤魔化すように彼女は目を逸らした
A「私は嬉しいことも悲しいことも、あんな星の光みたいに綺麗に残せればいいなって思うの」
A「こんなにも誰かに見てもらえて綺麗に輝けることって凄く素敵じゃない？」
kn「せやな」
A「ねぇ、知ってる？」
A「星の光ってずっと昔の光が見えてるだけなんだって」
A「私の気持ちも、そうやって私がいなくなったあとも生き続ける人たちに綺麗に伝わってほしいな」
A「私がいたって証明がほしい」
A「そうすれば、今を本気で生きようって思えるの、後で見られて恥ずかしくないように、って」
それが、彼女がずっと笑顔でいた理由…
kn「Aは凄いな」
俺にはそうな風に思えない
A「そう？」
なんでもないように笑う彼女が俺にはとても輝いて見えた
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いねむり - 読み終わった第一声、「神やん」でした。小説自体に泣くことはあんまりない(かもしれない)ので枕びしょ濡れになることは久しぶりでした。本当に感動する作品ありがとうございます。 長文失礼しました！ (12月26日 2時) (
レス) @page48 id: 64b21c98aa (このIDを非表示/違反報告)
あ - オリフラたってますよ (10月21日 7時) (レス) @page1 id: 6ab682965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にに | 作成日時：2023年9月3日 22時
