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「どっ...どうかな....似合う?」
恥ずかしそうに頬を赤らめながら、上目遣いで俺を見つめるA。これは、やばい、可愛すぎる。
ただでさえ可愛いのに、俺が選んだ服で.....
あまりの可愛さと嬉しさに手で顔を覆って耐えていると、Aは俺が一言も話さないのを見て気に入らなかったと勘違いしたのか、試着室に引っこもうとする。
そのまま勢いよく閉めようとするその手を慌てて掴んだ。
「待って、」
予想外の俺の行動に驚いたのか、勢いよく顔を上げた彼女。分かりやすくニヤけてる俺の顔を見て大きな目を見開いた。
「...どうしてオッパが照れてるの」
「あ〜、やめて、いまオッパって呼ばないで」
「え、なんで...」
もう 止まんなくなっちゃうから。
そう素直には言えないけど、愛しさが溢れてしまいそうになった俺は、思わず彼女を抱きしめた。
突然のことにちょっとパニックになったのか、Aは俺の腕の中で必死に抵抗する。ちょっとだけだから許してよ、
「ちょっと!何してるの!?ここ外で...!」
「...Aが可愛すぎるのが悪い、」
「に、似合ってなくてがっかりしたんじゃないの?」
「ヤ〜!そんな訳ないだろ!むしろ似合いすぎてて困ってるよ...」
やっぱりありえない勘違いをしていたようなので、慌てて訂正する。身体を離してもう一度Aをじっくり見つめると、彼女もまた俺を見つめる。
ああ、本当にダメなんだって。
「...そうやって、上目遣いで見つめないで。俺、お前のその顔に弱いから」
観念してそう告げると、彼女は驚いたように目をぱちくりさせた。それも可愛いな?
「...もしかしてわざとやってる?」
「オッパが大きすぎるんだもん。顔を見ようとするとこうなっちゃうの」
「...いま、Aより身長の高い男全員の目潰したくなった」
「...あ、でも」
拳を握りしめる俺を見ながらAはそう続けて、内緒話をするように両手を口元に添えると、
また、上目遣いで俺を見てそっとささやく。
「ヨンジュニオッパには、可愛いって思われたくて...ちょっとだけわざとらしく、やってました」
その一言にぴしりと固まる俺と、真っ赤になりながら試着室に引っ込むA。
本当に、どれだけ俺を振り回せば気が済むんだ。
「.....後で覚えとけよ...」
喜んでまんまと振り回される俺も大概だけど。
彼女にならこれ以上ないほど本望だなと、恥じらうAの顔を思い出しながら幸せを噛み締めた。
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るちる(プロフ) - ガフィさん» ガフィさんありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです...!これからも頑張って更新しますので、よろしくお願いいたします☺︎︎︎︎ (7月19日 12時) (レス) id: ed32ac0ac7 (このIDを非表示/違反報告)
ガフィ - めっちゃこの小説好きです!!大好きです!更新楽しみにしてます。頑張ってください! (7月17日 18時) (レス) @page5 id: ae97ca80d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るちる | 作成日時:2023年7月11日 1時