煉獄杏寿郎の歪んだ愛

愛5 ページ5

『槇寿郎さん、朝ご飯です。』


槇寿郎さんのご飯を持っていくのは私の仕事だ。

毎日ご飯を作り槇寿郎さんの部屋に持って行き一方的に話して部屋を出る。


槇寿郎さんはこちらを見ずにずっと布団の上で寝そべって本を読んでるけどいつも完食してくれる。


『では、行ってきます。』


槇「A。」


そう言って部屋を出て行こうとした時声をかけられた。

こんな事滅多にないので少し緊張しながら返事をする。


『はい。』


槇「お前、杏寿郎に何をされているんだ？」


どくん、と心臓が速く脈打つ。


ばれた？


いやそんな事はない。


ずっとばれないように隠していたし大丈夫。


『…特に何も。仲良くさせて頂いています。』


槇「…そうか。」


そう言うと手で出て行けと言われたので部屋を出る。


長い廊下を歩く。


途中の柱に寄り掛かりずるずると座り込む。


心臓が速く脈打っていて息が苦しい。


もし、もしばれたら私は何をされるんだろう。


もう痛い思いはしたくない。


包帯だらけの体を自分で抱き締める。


もし。


もしばれたら。


殺されてしまうかもしれない。

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