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愛37 ページ37

し「では何故、自分で説明が出来ないのですか?」



言葉に詰まる。



し「理由は簡単。殴れているから。」



『っ、そんな事…』



立ち上がろうとした時宇髄先生に腕を掴まれた。



宇「じゃあ、なんでこんなに包帯だらけなのか、今、ここで説明してくれ。」



ぎり、と力が込められ痛みに顔を顰める。



し「宇髄さん、そんなに力を入れたら痛いですよ。」





宇髄先生が手を離す。




どうしよう。



なんて言えばいい?


何か言っても必ずボロが出る。





実「ただの怪我なら言えんだろォ。」


伊「早く言え。殴られていないならそれ相応の理由があるのだろう。」


甘「Aちゃん。ちゃんと理由があるんでしょう…?」


無「早く言いなよ。」


悲「ああ…。早く言うんだ……。」


冨「A。言えないのか。」


炭「A…。」


禰「Aちゃん…。」


善「A…。なんで言えないの?」


嘴「なんで言えないんだよ?」


カ「…A。」


玄「A…。」


し「Aさん。」


宇「A。」








うるさい。



うるさいうるさい。



不安と焦りで心臓が早く脈打って痛い。



どうしよう。



どうしよう。







その時、ブー、ブーと携帯が鳴り出した。


驚いて体が跳ね、確認すると画面に”杏寿郎”と書かれている。



ちら、と皆を見ると険しい顔をしていて、宇髄先生にスピーカーにして出ろと言われ言われた通りにする。




『もしもし?』


杏「A!今どこにいる?」





いつもの、明るい声。



『えっと……。』




その時、黙って聞いていた宇髄先生が声を出した。




宇「煉獄。話があるから俺ん家に来い。」


杏「……分かった。今から行こう。」





杏寿郎がさっきとは打って変わって静かな低い声で言うと電話を切った。



ツー、ツーと静かな部屋に音が響く。





宇「煉獄からも話を聞こう。」





宇髄先生がそう言うと皆が頷く。



どうしよう。





し「Aさん。安心してください。貴方の事は私達が守ります。」





胡蝶先生にそっと抱き締められる。



どうしよう。




ここから逃げ出したくて堪らなくなった。




だけど、誰も逃がす気が無いのが分かる。




怖くて、ただきつく目を瞑った。

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椿(プロフ) - ゆっきぃさん» ありがとうございます!!楽しんでいただけて嬉しいです!!これからも更新頑張ります!! (2019年11月10日 14時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきぃ - やっぱり最高です…!!!なんかもう炭治郎が目撃しちゃったけどまだ真実バラすなとか思っちゃってます(ヤンデレ最高です…!これからも頑張ってください!! (2019年11月10日 14時) (レス) id: 103a520591 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 天華さん» そんな事ないですよ。私も書きながらぐへへへ言っている変態ですから…!(`・ω・´)キリッ読んでいただきありがとうございます!これからも頑張ります!! (2019年11月9日 23時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
天華 - 待って、ヤバい、好き。ヤンデレを見て興奮している私は・・・・変態....!? (2019年11月9日 22時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - あおさん» ありがとうございます!!これからも楽しんで頂けるよう頑張ります!!! (2019年11月9日 20時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:椿 x他1人 | 作成日時:2019年10月19日 16時

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