煉獄杏寿郎の歪んだ愛

愛26 ページ26

次の日に誰かが訪ねてきて出てみると花札の耳飾りをした少年が立っていた。



話を聞くと彼は竈門炭治郎と言って、杏寿郎が上弦の参と戦った時に一緒にいたらしく、今まで任務でなかなか来れなかったがお見舞いに来たのだと言う。




しばらく話をして、彼は任務があるからと帰って行った。





杏「A。」


さっきまで浮かべていた笑みを消し低い声で名前を呼ばれる。



床に押し倒され杏寿郎が覆い被さる。



杏「竈門少年に惚れてないか？」


ぎり、と手首を掴む手に力が入り痛みが走る。



『私には杏寿郎だけだよ。』



そう言うが信じられないのかいつもより荒々しく抱かれた。




それから、竈門さんが来た日は杏寿郎は手荒に抱くようになった。




その時の杏寿郎は心無しか寂しそうに見えた。








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炭治郎side


任務でなかなか行けなかったが煉獄さん家にやっと行く事が出来た。


煉獄さんに奥さんがいるという話は聞いた事がなかったなぁと思う。


まぁ、そんなに長く一緒にいた訳ではなかったけど。



Aさんは、そんなに歳が変わらないように見えた。



Aさんの笑顔は儚くて何故か胸が痛くなった。



……それと。




怪我をしていた。



あの打撲痕は人間にされた痕だ。



確か煉獄さんのお父さんが酒飲みらしいからその人にやられたのかな？



何度か訪ねたがその度に傷が増えている。




それにAさん。



なんだかほっといたら何処かに行ってしまう気がした。



次行く時は何か甘い物でも持って行こうかな。


来週、非番の日があるからその時に持って行こう。

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