セクゾ兄弟はお医者さん３

脳血管疾患 ページ24

聡side



勝「じゃあ俺行くね、健人兄ちゃんのことよろしく」

聡「まかせて！」

マ「いってらっしゃーい！」

夜勤明けで帰って来た僕とマリウスの2人で、殆ど入れ違いのタイミングで家を出発する勝利を見送る

ここ数日体調が不安定な健人兄ちゃんが気になるようで、後ろ髪を引かれるように家を出て行く勝利
風磨兄ちゃんからも先程から心配するLINEが絶えなくて、僕がしっかりしなきゃと背筋が伸びる




聡「とりあえず僕は洗い物しておくから、マリは健人兄ちゃんにお粥くらい食べれないか聞いて来てくれる？」

マ「はーい」

先に昼食を終えた僕らの食器を片付けながら、どういうものなら健人兄ちゃんが食べてくれそうか考える
ここ2日間ほどほとんど臥せっているのでさすがに心配




マ「健人兄ちゃんやっぱり何にも食べたくないって
目眩が酷くてずっと気持ち悪いみたい」

聡「そうか〜」

2人して小さく落胆する
確かに起き上がるのもしんどいくらいならご飯なんて無理に食べさせても…とは正直思う
でもそれでどんどん体力が奪われるのも心配だし

聡「ちょっと僕様子見とくよ
マリは休みなんだし好きなことしてていいからね」

マ「わかった、何かあったらボク車も出すからすぐ連絡してね」


熱があるって訳でもないし頭痛薬も何回も飲むわけにもいかないから出来ることは少ないかもしれないけど、誰かが近くにいるだけでちょっとは安心できるかなって、とりあえず健人兄ちゃんのいる客間に向かう






聡「……健人兄ちゃん？調子どう？」

健「………うん…」

聡「健人兄ちゃん？大丈夫？」

健「………うん…？」


客間に行くと今は頭痛が治まっているようで、起き上がって布団の上でぼんやりしている健人兄ちゃん
声を掛けてみるけど何となくいつもと様子が違う


聡「健人兄ちゃん…、どうしたの…？」

健「………」


何だろう、この違和感は
意識はあるのに視線が合わないし受け答えも曖昧だ




健「………トイレ…」

聡「あ、待って！健人兄ちゃんなんかフラフラしてるし僕も着いてくよ…！」

健「……わっ」

急に立ち上がり歩き出そうとする健人兄ちゃん
僕が手を伸ばしかけたところで


突然健人兄ちゃんは目の前で盛大に倒れ込んだ

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