◎ ページ34
マリウスside
時間にして15分にも満たない短さだったと思う
そんな一瞬で、ボクたちは大切な人を、目の前で、見ず知らずの人物に奪われてしまった
勝「健人くん…うそだ…」
聡「どうして…なんでこんなことに……」
ボクたちは普段芸能人ということもあって、まだまだ子供だった頃から周囲の大人たちから沢山守られてきたし、身の安全を保証されてきた
だからかな…？
世間の物騒な事件もどこか現実味がない気がしていて
現に今も、目の前で起きたことが信じられなくて
呆然と立ち尽くすことしかできないでいる
風「…ｯくそ……何でなんだよクソッ！！」
マ「…っ…風磨くん……」
隣から地面を蹴り付ける大きな音が響く
悔しそうに顔を歪めた風磨くんの手には、犯人が落としていった紙切れがグシャグシャと握り潰されていた
そこからは、もうどうやって帰宅したかもハッキリしない。気が付いたらシェアハウスにいて、ボクらを心配したマネージャーさんが夜中に駆けつけて来て、今日は一晩一緒にいると言って泊まっていってくれた
翌日マネージャーさんや事務所の偉い人たちと話し合った結果、健人くんを連れ戻す連れ戻さないに関係なく、とりあえずボクら4人とも、この先1週間の仕事は予定通りにこなして、その後の仕事についてはリスケしてもらうという方向性で決定した
正直なところこんな状況の中、1週間だって普通に仕事をこなすのはキツいけど
それ以上に、健人くんがすぐには戻って来ないような体で話が進行していることが一番辛かった
マネージャー「大丈夫、お前たちは何も気にしなくていい。俺たちに任せておけば健人は大丈夫だから」
風「…そんなん納得できねぇよ！
何でメンバーのことなのに、俺たちにはまるで関係ねぇみたいに扱うんだよ？！」
マネージャー「お前たちまで危険に晒すわけにはいかないだろ？もう全員大人なんだから、こっちの事情もわかってくれよ」
風「でもあいつは！……ｯ、中島は俺に…俺たちに助けてって言ったんだ！！連れ去られる時！必死に俺たちに手を伸ばして…っ、…助けを求めてた…！！」
マネージャー「……気持ちはわかる、でもファンや世間に怪しまれないようにするのも、俺たちにとって大事な仕事なんだ。そのためにはお前たちにはいつも通りでいてもらわないと困る」
マネージャーさんの言葉に全員が押し黙る
全てを投げ出して健人くんを連れ戻したいのに
……ボクらはとても無力だった
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紫苑(プロフ) - なーささん» お返事遅くなってしまい申し訳ございません。リクエストありがとうございます！順番に更新致しますので暫くお待ち頂けると幸いです！ (2021年11月5日 0時) (
レス) id: b5618e00f8 (このIDを非表示/違反報告)
なーさ - 勝利くんが低血圧になる話が読みたいです！ (2021年10月14日 17時) (レス) id: dc50f807a8 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - kn_さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございません。リクエストありがとうございます！更新までお待ちいただけますと幸いです！ (2021年9月23日 17時) (レス) id: b5618e00f8 (このIDを非表示/違反報告)
kn_(プロフ) - 更新有り難う御座います！！ (2021年9月16日 7時) (レス) id: 26288553d9 (このIDを非表示/違反報告)
kn_(プロフ) - 服を触った時、たまたまお尻に当たってしまい、健人くんは腰が抜けて、震えて泣きながら座り込んでしまい、風磨が駆けつけて、様子を見て、自宅に返す。メンバーは仕事が終わってから健人君の看病に行ったら倒れていて、その後、事情を話し、看病をお願いします！ (2021年8月29日 16時) (レス) id: 26288553d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年7月21日 19時
