◎ ページ20
F.Kside
風「…え？……どゆこと？」
拍子抜けしたのと、状況に着いて行けず
思わず間抜けな声が出る
マ「んううぅ……ん？あれ？風磨にいちゃん？」
するとマリウスが寝返りを打った拍子に目を覚まし
こちらに気付いて目をパチパチし始めた
風「ただいま……え、この状況なに？」
すると寝起きの良いマリウスはすぐに覚醒したようで
そっと繋いでいた手を兄貴から離し
ムクっと起き上がりこちらに向き直る
マ「おかえりなさい風磨にいちゃん」
風「おう、ただいま……え？
待ってなんで兄貴いるの？」
マ「えっとね、健人にいちゃんお疲れみたいで
今日早退してきたんだって」
風「…まじ？それ大丈夫なの？」
落ち着いた様子で話しながらも
だんだんと顔がこわばっていくマリウス
それにつられて俺の顔も少し引き攣る
マ「うーん、僕も詳しく聞けなかったんだけど
まあ、ちょっと追い詰めた感じだったかな」
風「……そっか」
そして一呼吸置くと
まるでつっかえた言葉を絞り出すように
ゆっくりゆっくりと苦痛の表現で語り出す
マ「……たぶんだけどね
健人にいちゃん……薬を、沢山飲もうとしてて
それで……それでボクっ…」
言いながらホロリと彼の目から雫が溢れた
思わず言い終わらないうちにぎゅっと抱き締めて
震えてる頭をちょっと乱暴に撫でる
風「…そっか、頑張って止めてくれたんだ
すごいじゃん、ありがとなマリウス」
マ「うぅ……ううぅぅ…こわかった……
健人にいちゃんが……っ…いなくなったら
…どうしようって……こわかった…っ…」
肩を震わせながら泣く末っ子の背中を撫でる
その背中は既に誰よりも大きいが
嗚咽を我慢できずわんわんと声を上げて泣く姿に
幼さを感じて愛おしいとすら感じてしまう
風「うん、怖かったよな
頑張った頑張った」
そしてまたグシャグシャと後頭部を撫で回すと
ぎゅっと俺を抱き締める腕に力が入った
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紫苑(プロフ) - yukiさん» コメントありがとうございます！そんな風に言って頂けてすごく励みになります！リクエストは何個でも大丈夫なので、またリクエスト頂けて嬉しいです！順番に書かせて頂きますね！ (2021年6月10日 21時) (
レス) id: 3914fb7a43 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 菜々さん» リクエストありがとうございます！順番に更新をさせていただきますので、お待ち頂けますと幸いです！ (2021年6月10日 21時) (レス) id: 3914fb7a43 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - 紫苑さん» リクエスト書いて頂きありがとうございました！難しいリクエストだったのにすごく面白かったです！またリクエストいいですか？高熱でフラフラな状態になっていたけどその日はメンバー全員での生放送、絶対に休めなくてメンバーに支えられながら頑張る話が見たいです！ (2021年6月10日 17時) (レス) id: 0ac316dfa0 (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - 健人くんがいじめとかが原因で痩せ細って、皆が気づき初めて助けようってなってたけど、健人くんが自殺しようとして皆が止める。結構感動系のをできたらお願いします！ (2021年6月10日 17時) (レス) id: 57829058ac (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - みいさん» リクエストありがとうございます！詳細に設定を頂けて大変ありがたいです！順番に更新していきますので、更新をお待ち頂けますと幸いです！ (2021年6月3日 21時) (レス) id: 3914fb7a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年5月19日 12時
