14時 ページ24
「お待たせしました」
一時間程前に集合時間と場所の連絡をして今に至る。
すでにその場所に広津さんと銀さんは立っていた。
「先程着いたので、お気になさらず」
「…………」
広津さんの言葉に頷く銀さん。
同意の意だろう。
「おっ、ジーサンも銀も何かと買えたみたいだな」
隣の立原さんが二人が手提げているオシャレな袋や、抱えている箱を指さす。
「女性の好み……ましてや子供の好みなど分かりかねますので、お気に召せば好いのですが……」
そう言って、二人は箱と袋の中から、服を取り出す。
「お気に召さなければ選び直してきますので、どうぞ遠慮なく……」
広げられた服はどれも可愛く、お洒落で……“馬子にも衣装”にならないか心配になるほどだ。
「……いかがでしょうか」
「あの、えっと……と、とっても素敵です!」
似合う、似合わないはどうでもいい。
私のために選んでくれたことが堪らなく嬉しい。
「つまり……気に入ったのか?」
「はい、とっても!」
直後、安堵の息が聞こえたするが気のせいだろう。
「……それでは、これにて買い物は終了とさせていただきます。昼餉はいかがしましょう」
出した服を丁寧に元に戻しながら、問う。
「この時間ですし……おやつにしませんか?皆で、スイーツ、とか……」
……なんて、烏滸がましいですよね。
出過ぎた申し出をしたことに赤面していると、頭を撫でられた。
「俺達は首領から“一緒に買い物に行く”命令を受けている。服もお菓子も、全部“買い物”だ」
――だから、断らねぇよ。
そう言って立原さんは更に撫でる。
……いや、“撫で”というより“わしゃわしゃ”といった感じに。
「ストレスには甘いものが良いからな。命令云々が無くても行くに決まってる、そうだろ?」
視線を投げられた銀さんと広津さんは、静かに頷く。
「決まったな……A、何処に行きたいんだ?」
(ページのさざなみ)
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臣民(プロフ) - 坂竹会長さん» 返信が遅くなってしまい、誠に申し訳ありません……!お互いに無理のない程度に頑張っていきましょう!^^ (2019年6月6日 21時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - すッッッッッッッ(殴みません((!! 習い事の試験やら、学校という悪魔やら風邪やらなんやらで全然開けてませんでした…;;(笑)続編…!!更新頑張ってください!!私も頑張りまs((蹴発火 失礼しました_;;ーд#_ (2019年6月3日 8時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
臣民(プロフ) - もくれんさん» ありがとうございます!より一層、精進してまいりますので、よろしくお願いいたします! (2019年5月12日 22時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
もくれん(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張って下さい! (2019年5月12日 18時) (レス) id: b1b6b426cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:臣民 | 作成日時:2019年4月21日 19時