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イタリア仕込みの私のバレーはここでも通用した。とはいえ、向こうでも男子に混ざってやってたからなあ。
同年代の男性と喋れない私がどうしてイタリアで混ざって出来たのか。それは、今回の優希さん同様付き人が居てくれたから。そしてスキンシップが激しいところは事前に注意。
『たとえ服の上からでも男性に触られると蕁麻疹が出るからやめてね』
はい、嘘です。
それでも皆を傷付けない為の私なりの優しさだよ。
あ…さっきの3対3でも言っときゃよかった。いやでもキョドるからあんまり話したくないし…うぅ…八方塞がり…
『……』
関田「マジか…ごめん、トス割れた」
『…大丈夫です』
様子見がてらのトスが割れたとはいえイタリアじゃ普通。雑なトスでもどんどん打ってくる。
石井「すっごいじゃんA!また打点上がった?」
『…多分』
ネット越しに優希さんが笑顔で話しかけてきた。対する私は、笑顔は無いとはいえ普通に話す。試合はまだまだ。またすぐにポジションについてサーブが相手コートに入っていった。
ボールを追い掛けて跳んだり拾ったり打ったりしていると嫌な事全てを忘れられる…それが昔の私だった。それは今もほとんど変わっていなくて、私からバレーを取ると何も残らないんだとつくづく思う。
次のプレーでは私が関わることは無く、全て反対サイド…ライト側でプレーが決まった。今のはセッターの身長を狙われたな。
それは一度ではなく二度もやられた。
スイッチすればいいのに
柳田「は?」
『…!』
どうやら無意識のうちに声に出ていたようだった。
終わった
終わった…何か終わった。
恐らく呟いたぐらいでしかなかったはずだ。無意識って怖い…しかもそれを聴き逃さなかったのは柳田さんときた。うん、終わった。私の人生サヨウナラ。
『……』
石川「穴はチームで塞いでいこう!フロアディフェンスで守れるなら守りましょ!」
私の絶望をフォローしたのは、またも優希さんと話していた人だった。
石井「A!」
『!』
そして相手コートからも優希さんが声を掛けてくれる。優希さんの笑顔に励まされて胸がいっぱいになった。
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しおん(プロフ) - はるかさん» お返事ありがとうございます!そのように言っていただけてとても嬉しいです(^^)もっともっと甘くなるように努力致します!! (2019年12月10日 20時) (レス) id: cd6fb91589 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - いえいえ、直して頂きありがとうございました^^ 柳田さんがイケメンすぎてどきどき止まりません笑 (2019年12月10日 12時) (レス) id: 625bd2f9b0 (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - はるかさん» 初めまして!お立ち寄りありがとうございます(*^^*)申し訳ありません、誤字でした。主人公の事です!ご指摘ありがとうございます、修正致しました。今後ともよろしくお願いします(^-^) (2019年11月28日 9時) (レス) id: cd6fb91589 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 小説読ませて頂きました!ところで、『間宮』さんって主人公のことですか?? (2019年11月28日 8時) (レス) id: 625bd2f9b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しおん | 作成日時:2019年11月26日 16時