難攻不落のシンデレラ

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あれから私達3人は、時間の許す限りサーブ練をしたりスパイク練をしたりした。私が自ら過去の告白をした事で心のモヤモヤが少しずつ晴れてきて、初日とは大違いの会話の距離になった。

『優希さんも来るそうですっ』

まだちょっとわたわたするけど、それは許して下さい。

石川「俺ら超仲良しじゃん」

柳田「居残り組な」

石川「そこはせめて頑張り組にして」

柳田「いや、普通に自主練組でいいだろ」

この2人は本当に仲良しです。石川くん曰く、柳田さんは年功序列的に先輩らしく、まるで私と友理さんみたいだなと思った。
友理さん…鍋谷友理枝さんとは代表招集の年が同じで、いつの間にか大親友になっていた。勿論、コートではレイさんって呼ぶよ。優希さんも大親友だけど、友理さん程じゃないかな。

清水「お疲れ！お前らまだやってたん？早く行かんと食堂閉まるぞ」

石川「お疲れ様っす。すぐ行きます！」

あの人だ、初日に触られたレフティの人。

『っ…』

グッと意を決して、私はその人の前に立ち塞がった。
ちゃんと言わなきゃ、だもんね…！それを、ちゃんと言えた、にしなきゃだもんね！

『ぁ、あの…！すみません、でした！』

言えた！！

清水「ぇ…と……ごめん、何の事？」

『！』

な、何と…！！
覚えが無いなんて…終わった。何か終わった。

石川「あれじゃないすか？初日のセクハラ」

清水「あぁ、あれ！ってセクハラじゃないからね！？」

所謂、ノリツッコミ的な事をすると、今度は私を心配したり謝ってきたり弁解したり…忙しなくされました。
えっと…謝る立場ってどっちでしたっけ？


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