Love T-Rain【Kaz・N 0617BD/2014】 (ページ15)

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15両目ページ15

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「……Aちゃん、今日さ何日か知ってる？」

「？、6月‥17日？」

「うん、そう。今日さ俺誕生日なのよ」

びっくりして二宮さんを見つめる

その綺麗な瞳がまっすぐ私を見ていた

「俺、今日で31よ。Aちゃんより13も上だよ」

うんって頷く

31歳には絶対見えないけどそうなんだ

「だからさ、ほんとはこんな気持ちになっちゃいけないと思ってたんだけど……」

そう言ってぐっと体を引き寄せられる

二宮さんの腕の中にすっぽり納まって

頭を二宮さんの胸に抱き寄せられた

胸にあたっている頬はきっと真っ赤だし

心臓が何で、何でって暴れてる

「31なんて女子高生からしたらおじさんでしょ？」

二宮さんの腕の中でタバコとかすかな柑橘系の香りに包まれる

満員電車でそれに気付く度に嬉しくなってた香り

「こんなおじさんでいいの？」

私、耳どうかしちゃったのかな。

「二宮さん、大人の彼女さんは？」

「それってこの前の電車の？」

思い出しただけで涙が上がってきて体がぎゅっと固くなる

「ちげーわ、おまえ。それ誤解だから。」

くっくと二宮さんが笑うから腕の中にいる私の体も揺れる

「アイツはただの同僚だよ。酔うとだれにでも引っ付いてくんだわ。それに既婚者だよ」

その言葉にびっくりして顔を上げる

こんな間近で視線をあわせた事なんてもちろん初めてで私はドキドキがとまらない

でも二宮さんは見たことも無いほど優しく微笑んでいた

「Aちゃんがさ俺に気づくよりもっと前から俺、Aちゃんのこと見てたよ」

えっ？

びっくりして今度は体を離して二宮さんを正面から見つめた。

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