3話 �� ページ9
特別クラスは少し前まで先生たちの仮眠室だった、三階の端にあるらしい。少し狭い気もするけど、人数が少ないから丁度いいのだろう。
突然先生が振り返る。
「立花、お前男ってどういうものか知ってるか？」
突然の質問にポカンとする。
男って...僕はお父さんとシマ兄達しか知らない。教室の子達は男女関係なくほぼ関わらないし。
でも、お父さんは男とか親って言うより他人に近い。シマ兄達も男というよりお兄ちゃんだ。
首を横に振ると、先生は真面目な目で僕を見た。
「いいか立花、よく覚えとけよ。全ての男...特に男の子ってのはこの世の女の全部を敵だと思ってるものなんだ」
驚いて目を瞠る。そんなこと知らなかったし、シマ兄達はそんな素振り見せたこと無いから。
「そのことをいつも頭においていれば男子とは上手くやっていける。特別クラスでも大丈夫だ」
そう言って歩く先生を追いながら質問を投げかけた。何故女子は男子の敵なのか。
江川先生曰く、女は泣いたり喚いたりヒステリックになったり、挙句喧嘩したり自分の都合の悪いことが起きたら男を悪者にする。それが積み重なって女は敵だという結論に至るらしい。
「え、女怖」
「はは...立花も女の子なんだがな」
けど、何となく分かる気がする。シマ兄、毎日のようにラブレターもらってるけど、僕が言わないと内容を読みもせずに捨てようとするんだ。
先生の話を聞いて納得した。それなら手紙の話した時のシマ兄の顔の険しさも説明が付く。
女って面倒臭いな。
話してるうちに特別クラスに着いたらしい。
「まあ初めは色々大変かもしれないが、お前ならやっていける」
僕の肩を叩いてドアを振り返り、カシャリとノブを回した。
瞬間、中で何かが落ちるような音と押し殺した声が響く。
「来たぞ！」
「隠せっ！！」
全く押し殺せていない声に笑いを堪えていると、先生は肩を竦めて僕を振り返った。
「女の子ばかりじゃなくて教師も敵だと思ってんだ、こいつらは」
僕は吹き出さないのに必死で、そんな僕を見て先生も笑った。
「入るぞ」
先生がドアを開けた先に見えたのは、学校の教室の半分ぐらいの広さの教室で、机は六つしかなくそれでギリギリだった。
「新しい生徒を紹介する。皆前に出てこい」
言われて中に居た子達は立ち上がる。
僕は彼らの方に顔を向け、その中に見つけてしまった。
人をポストと間違える非常識くんと、ナンパしてきたのっぽくん、助けてくれた救世主を。
...わぁお、衝撃の再会。
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みずいろ。(プロフ) - Haruさん» そう言って頂けて幸いです。Haruさんの「楽しみ」との言葉を糧にして頑張ります！コメントありがとうございます！ (2021年6月24日 20時) (
レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みずいろ。さん» いえいえ、こちらこそすみません！楽しみにしてます！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みずいろ。(プロフ) - Haruさん» Haruさん、すみません！！今執筆している最中でして…。明日に公開する予定です。本当に申し訳ありません！！！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 次の作品を読むためのパスワードを教えていただきたいです！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
アヤナ(プロフ) - みずいろ。さん» そうですよね〜！！この小説読むの楽しみにしてます！頑張って下さい！！ (2020年5月3日 17時) (レス) id: a3a5163252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずいろ。 | 作成日時：2020年4月29日 23時
