7話 �� ページ24
一番は保留っと。
「次に二番。これは若武本人に聞いて、思い当たる連中を全員リストアップしてから一人一人当ってくんだ。若武、名簿を作れよ。KZでお前がシュートを決めたときに競り負けたヤツとか、秀明や三谷大塚でお前のせいでクラス落ちしたライバルとか、さ」
黒木がはやしたてるように付け加えた。
「女のことで恨んでるヤツとか」
若武はムッとしたように黒木を睨みながら、鞄から計算用紙を取り出して名前を書き始める。最初は皆それに注目してたけど、暫くすると誰も見なくなった。
...いや多くね？？
もう何も言えない。
小塚が感心したように首を振った。
「若武...こんなに恨まれてて、今までよく生きてこれたね...」
若武は小塚を無視して表を仕上げると、満足そうに眺めてから切り取って僕に手渡す。
「こんなもんだと思うな」
表の中には、若武のお父さんやお母さん、弟の名前も入っていた。
お母さんは性格が過激で、若武が自転車に乗ってきてることを発見すれば怒ってそれを隠すぐらいはするだろうし、弟は同じ自転車を欲しがってたし、お父さんは、子供の自転車より新しいゴルフバッグを買ってほしいと強く言い張ったものの買ってもらえず、若武を恨んでいたそうだ。
「怪しいといえば怪しい」
「お前んとこの家庭って、不毛だよねぇ...」
溜息を吐いた小塚の頭を、若武がコンと小突く。
「捜査に感情を入れるなってさっき言ったぞ！俺のマウンテンバイクは家庭を崩壊させるぐらいの価値があるんだ」
若武はそう言って立ち上がり、僕からチョークを取り上げた。
「犯人はこの三つの条件のどれかに当てはまる人間で、犯行時間である17時5分から21時3分までの間のアリバイがなく、その上チェーンをちぎる怪力の持ち主だ。同時にダイヤル錠を開けることができない頭の持ち主でもある。これだけの条件が重なればきっと見つけることができるはずだ。手分けして当たろう」
チョークの音を立てながら、若武は二番と三番の隣に皆の名前を書き込んだ。
二番が黒木と僕。
三番は上杉と小塚だった。
僕達はそれを見て口を揃えて言う。
「若武、お前は何するつもり？」
若武は少し気取って両手を腰に当て、僕達を見回した。
「俺はリーダーだ。リーダーの仕事は皆をまとめることに決まっている。本物のリサーチ事務所や警察でも、トップは歩き回らないんだぜ。デスクに張り付いて皆からの連絡を待ってるんだ」
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みずいろ。(プロフ) - Haruさん» そう言って頂けて幸いです。Haruさんの「楽しみ」との言葉を糧にして頑張ります！コメントありがとうございます！ (2021年6月24日 20時) (
レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みずいろ。さん» いえいえ、こちらこそすみません！楽しみにしてます！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みずいろ。(プロフ) - Haruさん» Haruさん、すみません！！今執筆している最中でして…。明日に公開する予定です。本当に申し訳ありません！！！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 次の作品を読むためのパスワードを教えていただきたいです！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
アヤナ(プロフ) - みずいろ。さん» そうですよね〜！！この小説読むの楽しみにしてます！頑張って下さい！！ (2020年5月3日 17時) (レス) id: a3a5163252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずいろ。 | 作成日時：2020年4月29日 23時
