4話 �� ページ11
「これからは男だけのノリはやめるんだ。いいな？」
一瞬の静寂の後、詰まらなさそうなため息が教室に広がった。
まあ確かに今まで四人、雰囲気からして結構仲の良い男友達で楽しくやってた中に知らない奴、しかも女子が入って来たんだから気持ちは分らんでも無いけど。それにしても態度あからさま過ぎん？
さすがの僕でもガラス(防弾仕様)のハートが傷ついたし、ちょっと頭にきた。特に若武、これ見よがしに大きい溜息吐きやがって。
「じゃ立花、三谷Ａに戻っていいぞ。あ、けど授業が終わったらもう一度ここに来てくれ。特別クラスのテキストを用意しておくから」
僕がはいと答えると先生は頷いてドアから出ていった。その後に続こうとすると、後ろから呼び止められる。
「立花」
振り向くと、若武がこっちを見てた。
「挨拶は？」
「...はァ？」
何のことか分からずに首を傾げると、若武は目に苛立たしそうな光を浮かべた。
「お前新入りだろ。前から居る俺たちにちゃんと挨拶しろよ」
腕を組み僕を睨む若武。
...わぁ、凄く偉そう。
さらにイラッときて、若武に一泡吹かせようと皆の方に向き直った。
「はじめまして、立花Aです」
僕はちょっと気取って笑顔でそう切り出し、それから皆を見回しながら一息に言ってやった。
「数の上杉君、シャリの小塚君、ナンパ野郎の黒木君、それから、人間とポストの違いも分からない非常識で威張り屋の若武君。これから宜しくお願いします、センパイ？」
そう言ってにっこり、笑みを深める。男子を君付けで呼ぶの何気に初めてな気がするな。
四人の反応は三つに分かれた。上杉と小塚は吹き出し、黒木は目を光らせ、若武は僕を睨む。
言いたいことを言ってスッキリした僕はそれに笑顔で対抗した。
「おい立花、」
そう言って僕の方に踏み出そうとした若武の肩を黒木が掴んだ。
「やめろよ若武、お前の負けだ」
そう言いながら、黒木は少し眩しそうに目を細めて僕を見る。
「なかなか洒落た挨拶だったよ、流石国語のエキスパートだ」
エキスパート...専門家、か。どうやら黒木は僕を認めてくれたらしい。
「君の能力を認めるよ、仲良くしようぜ。ただし、」
言いながら黒木は若武を振り返り、少し笑いながら揶揄い混じりに言う。
「俺なら若武のことは威張り屋じゃなくて目立ちたがり屋って言うけどな。こいつ、いつも派手に決めたがってそれで失敗するんだ」
難なく想像できてしまって、吹き出しそうになった。
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みずいろ。(プロフ) - Haruさん» そう言って頂けて幸いです。Haruさんの「楽しみ」との言葉を糧にして頑張ります！コメントありがとうございます！ (2021年6月24日 20時) (
レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みずいろ。さん» いえいえ、こちらこそすみません！楽しみにしてます！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みずいろ。(プロフ) - Haruさん» Haruさん、すみません！！今執筆している最中でして…。明日に公開する予定です。本当に申し訳ありません！！！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: a0a86fce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 次の作品を読むためのパスワードを教えていただきたいです！ (2021年6月24日 20時) (レス) id: 40c5cf4ec4 (このIDを非表示/違反報告)
アヤナ(プロフ) - みずいろ。さん» そうですよね〜！！この小説読むの楽しみにしてます！頑張って下さい！！ (2020年5月3日 17時) (レス) id: a3a5163252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずいろ。 | 作成日時：2020年4月29日 23時
