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『おい』
「あ」
『あ、じゃねえよ、お前なにやってたんだよ』
誰もこないと思ってたこの教室には
案外人は来るもんだなあ、しかも知り合いって
と感心していた。
『なあ聞いてる?』
そう呟きながら翔が私の横にあった椅子に座る
座んねえの?、その言葉で自分が
ずっと立ったままでいることに気がついた
「てか、何してんの?授業は?」
『お前を探してこいって言われたの』
「誰に?」
『光輝と那奈』
「あれ?仲よかったっけ」
『修学旅行の班、一緒になったから』
「あーーーー!!!!!!!
最悪最悪最悪!!!忘れてた完全に」
最悪だ、あの担任なら居ない私を適当な班に
入れるに決まってる。
『お前は2班。俺らも2班』
「あ?、え、同じ!?同じなの!?」
『うるさ、どう考えてもそうだろ』
はい、帰るぞ
そう言って私の手首を掴み少し前を歩く翔
その手はさっき繋いでいたりょうの手とは違う暖かさだった
安心するような
ほっとするような暖かさで、
きっと班も、こいつが頼んでくれたんだと確信が持てた
「ありがと、ね」
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作者名:ブタ、! | 作成日時:2017年9月30日 7時