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「なんかラッキーじゃね？
100階超えてからシャッターが開きっぱなしなんて」
「ウチらのこと見失ったとか？」
そう言う上鳴と麗日に伊織が警戒するように言った。
「いや、おそらく違う」
「私たち、誘い込まれていますわね」
「ああ」
百の言葉に険しい顔で飯田が頷く。
『...向こうの誘いに乗るぞ。少しでも上に行くためにな』
先頭を走っている俺は後ろを振り向きそう言った。
みんなも覚悟を決め、ひたすら走り続けている。
最上階への通り道であるフロアの前の扉の前でフロア内を覗くと、警備マシンがウヨウヨと待ち構えていた。
「なんて数なん...！」
「やはり相手は閉じ込めるのではなく、捕えることに方針を変えたか」
「きっと僕たちが雄英生であることを知ったんだ」
『そうなると、免許所持者のオレのことにも気付いてんな』
「そうなることはこちらも予想済みですわ」
百はしゃがみ込むと、背中からシートを創り出した。
「ああ。予定通りプランAでいこう。上鳴くん！皇先輩！」
「よっしゃ！」
『おう』
上鳴に触れ、上鳴の個性能力をアップした。
『キャパオーバーになるのも早いから気を付けろ』
「ハイっす！！よし、頼む飯田！」
「ああ！」
飯田が上鳴の手を掴み、エンジンをふかしながらぐるぐると振り回して遠心力で警備マシンの中心部へ上鳴をぶん投げた。
そしてすぐさま飯田は百の創った絶縁シートの中に潜った。
「くらえ！無差別放電130万ボルトォォ！！」
「防御された！？」
警備マシンには効かなかったようだ。
「チッ、なら200万ボルトォォ！！！」
放電がそこらじゅうを走った。
「バカ！そんなことしたら...！」
ポン
「ウェ〜イ」
「アホになっちゃうだろ...」
『キャパオーバー早いっつったのに...』
上鳴はキャパオーバーで腑抜けた顔になってしまった。
でもおかげで警備マシンは停止している...のか？
「止まった...？」
ホッとしたのも束の間、警備マシンが再起動し始めた。中心部で座り込んでいる上鳴に向かってワイヤーを放ち拘束。
「頑丈すぎ！」
「仕方ない...！みんなプランBだ！」
「はい！」
百が通信干渉入りの発煙筒を創り、蓋を外して警備マシンに投げた。
俺は喘息持ちのため、煙を吸わないように気を付けて個性を発動した。
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作者名：Luke | 作成日時：2024年1月17日 22時
