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「以上をもちまして、第39回ソウル医科大学入学式を終了します。なお、この後13:30より各学科ごとにオリエンテーションがございますので、医学科は講義室A、保健学科は講義室Dに集合してください」
長かった入学式もついに終わり、スーツ姿の新入生がゾロゾロと移動を始めた。
「ホソガ、今何時？」
「えーっとね、12時過ぎ」
「1時間以上あるのか…」
正直、寝坊して朝ごはんも食べてないからお腹は空いている。でもだからといって外に食べに行くと言っても、きっとどこに行ったってここの大学の学生ばっかりだろう。並ぶのは面倒くさい。
コンビニという手も考えたが、パッと思いつく一番近くのローソンが歩いて20分くらいのところにあると気づいて、慣れないヒールではさすがに断念せざるを得なかった。
「A、お腹空いてるでしょ？」
「うん」
「でも、お昼時で混んでて並ぶのもイヤ」
「うん」
「コンビニは遠いからヒールで歩きたくない」
「…なんでそこまで分かるの？」
まるで私の頭の中を覗いているかのようなホソクの発言に驚いていると、彼は得意げに鼻を鳴らして「伊達に6年間も一緒にいませんから」なんて言った。
「そんなAさんに朗報です」
「え？」
ホソクのそんな言葉に首を傾げる。朗報って、なんじゃそれ。
「まあとりあえず移動しようよ」
「はぁ？」
なにも伝えられず、私はそのまま式の会場から腕を引っ張られるようにして退場した。
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作者名：こすもす | 作成日時：2020年3月11日 1時
